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一大観光地「江の島」の今昔とは? 浮世絵と徹底比較!

ココがキニナル!

若者に人気の観光スポット「江の島」や「藤沢」。実は江戸時代も藤沢あたりは庶民の憧れのスポットだったと聞きましたが、なぜ?(ともろーさん)藤澤浮世絵館がオープン。どんな感じ?(kenkenさん)

はまれぽ調査結果!

藤沢は観光地として栄え人気浮世絵師や舞台の題材として取り上げられる庶民の憧れの地だった。藤澤浮世絵館は有名な浮世絵が入館料無料で楽しめる

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ライター:岡田 幸子

浮世絵に描かれた藤沢を求めて街歩き



魅力的な観光地として浮世絵に盛んに描かれ、江戸庶民が憧れを募らせた場所・藤沢。当時の浮世絵に描かれた藤沢の見どころを、作品と現在の風景を比較しながら鑑賞してみよう。

さきほど、歌川広重の浮世絵に古の東海道藤沢宿を垣間見たが、別の地点が藤沢宿の風景として描かれているものもある。

 

 蔦屋版東海道とも呼ばれる歌川広重『東海道 七 五十三次之内 藤沢(蔦屋版)』1847〜1852(弘化4〜嘉永5)年だ


ここでは大鋸橋と江の島一ノ鳥居付近ではなく、立場(宿場間に設けられた休憩所)であった「四ツ谷」の付近が描かれている。茶店が軒を連ねたこの付近は、東海道が大山へ向かう大山道へと分岐する地点(追分)で、大山詣での人々でにぎわったという。

 

 現在も四谷辻には大山道標であった四谷不動が残る
 

 この鳥居をくぐって東海道から別れ、大山参詣に向かったのだ


さらに、言わずと知れた江の島。

 

 砂州でつながった江の島の姿は
 

 現在の橋でつながった様子と似通っている
 

 同じ島なのだから当たり前ではあるが・・・
 

 ビルに隠れつつある現代との共通点を見つけるとうれしい

 
富士市吉原と並んで、東海道では珍しく京都への進行方向左手に富士山が見えた「南湖の左富士」も名所として描かれている。

 

 東海道のレア風景を描いた『五十三次名所図会 七 藤沢 南湖の松原左り不二(竪絵東海道)』1855(安静2)年


通常東海道を進むと富士山は常に右手に見えているが・・・

 

 茅ヶ崎市南湖付近で道が大きく右にカーブするため
 

 鳥井戸橋から富士山が左に見えたという。が残念ながら見えない。冬に再挑戦を誓う
 

 橋のたもとには立派な石碑も
 

 参考までに、今回ご紹介したスポットの位置関係はこんな感じ

 
Aが『東海道五拾三次之内 藤沢』、Bが『東海道 七 五拾三次之内 藤沢』、Cが『五十三次名所図会 七 藤沢 南湖の松原左り不二』だ。


 

取材を終えて


 
記事中で紹介した浮世絵作品は、すべて「藤澤浮世絵館」にて鑑賞することができる。

 

 作品に描かれた景色と現地の風景を比較する、わかりやすく面白い映像作品も人気だ


館内には浮世絵のディテールを読み解くことができる「絵解きコーナー」や、多色刷りを体験できる「浮世絵すり体験(参加費無料)」なども用意されている。大人から子どもまで幅広く楽しめる仕掛けが盛りだくさんなのだ。

 

 ちびっこに人気のすごろくや
 

 自由に閲覧できる資料コーナーもある
 

 人気の浮世絵すり体験は午後1時から5時まで。奥の窓からは富士山も見えます!
 

 多色刷りの版はなんとスタッフさんの手作りとか!


さらに、1フロア下で現代アートの展示をおもに手がけている「藤沢市アートスペース」との共催で、オリジナル缶バッジがもらえるクイズラリーなども開催されている。

 

 ここでしか手に入らないオリジナルアイテムだ!


浮世絵や郷土史に興味がある人はもちろん、特に興味がないという人でも引き込まれることうけあいだ。ぜひ一度ご訪問あれ。

 
―終わり―
 

取材協力

藤沢市藤澤浮世絵館
http://www.fujisawa-ukiyoekan.net/index.html
住所/神奈川県藤沢市辻堂神台2丁目2番2号 ココテラス湘南7階
電話/0466-33-0111
開館時間/10:00~19:00(入館は18:30まで) 休館日/月曜日(祝日、振替休日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)、展示替え等のため臨時休館日あり
入館料/無料
 
記事中の浮世絵作品画像データはすべて「藤澤浮世絵館」の提供によるものです。
 
 

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  • 作品に描かれた景色と現風景の比較はとても興味深いですね。じっくりと観てみたいです。パネルディスプレイに「お時間の許すまで御案内申しあげます。」って心憎いおもてなしだな。

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