祝残留決定! B1残留をかけた「横浜ビー・コルセアーズ」の大一番の熱気をお届け!
ココがキニナル!
負ければB2降格の危機だった「横浜ビー・コルセアーズ」のシーズン本当の最終戦はどんな感じだった?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
広島ドラゴンフライズを相手に74-53で完勝! B1残留を決め、ブースターとともに喜びを分かち合った
ライター:田中 大輔
歓喜の瞬間!
後半に入っても、止まらないウォッシュバーン選手の大当たりに加え、ベテラン・竹田謙(たけだ・けん)選手の2連続ゴールなどで、追いすがるドラゴンフライズを突き放していく。
要所でさすがのプレーを決めた頼れるベテラン・竹田選手
ファイ選手は激しい攻防で目の下を切るケガを負った
それでも絆創膏を貼って、すぐに戦線に復帰
第4Qに入っても流れは失わず、結局、一度もドラゴンフライズにリードを取らせることなく完勝。74-53で横浜ビーコルセアーズが歓喜の時を迎えた。
残留を決め、よろこびを爆発させたビーコルの面々
決戦を終えた海賊たち
この試合、両チームを通じてトップとなる27得点13リバウンドと爆発したウォッシュバーン選手。
ブースターをあおって会場を盛り上げるウォッシュバーン選手
シーズン後半には故障でチームを離れた時期があった。その間、チームは大きく負け越して低迷の原因になってしまった。
試合後の会見では、「自分がいないことでジェフ(ジェフリー・パーマー選手)やパプ(ファイ・パプ月瑠選手)に負担をかけた」と当時の苦悩を明かし、「迷惑をかけていることを感じ、それをモチベーションに変えてリハビリをしてきた」と続けた。
常にリードを保つ展開に、ベンチでの表情も明るかった
試合終了後には自らブースターに駆け寄った
復帰後も、今日まで万全のコンディションではなく「まだ(ケガをした)足首は痛む」そうだが、「今日は自分自身のパフォーマンスを出せていい試合になった」とこの日の活躍を振り返った。
チームの司令塔として、この試合でも7得点4アシストを記録した細谷将司(ほそや・まさし)選手は、先週の試合を落とした後のチームの様子を「全然悲観的にはなっていなかった。逆に“やってやろう!”という感じで練習してました。試合前もいい意味でリラックスできていたし、イケるなという手応えはあった」と話す。
山田謙治(やまだ・けんじ)選手とともに試合をコントロールした細谷選手
「一発勝負は出だしがすべて」と大学時代に入れ替え戦の経験がある細谷選手は言う。「出だしから自分がアグレッシブにいくことで、チームが流れに乗るのは分かっていた」と話し、グラウジーズ戦とは逆に序盤戦を制したことを勝因に挙げていた。
一方、グラウジーズ戦に続き、調子が上がらなかったのが川村卓也(かわむら・たくや)選手だ。この日もドラゴンフライズからの厳しいマークにあい、第3Qの後半まで得点ゼロと、順調に試合を展開するチームの中にあって苦戦を強いられた。
シュートを放つもなかなか決めることができなかった
川村選手自身は「自分が貢献できなかったのは、個人的には残念」としながらも、「チームが勝つことが第一。来季もB1で戦えるというのは、チームにとっても、熱いブースターにとっても、希望をつなげられたので満足している」と前向きに話した。
得点を示す白抜き数字が後半までなかった川村選手
第3Q、ようやくフリースローで得点を上げた
この試合だけを見れば川村選手は苦しんだが、そもそも彼がいなければここまで来られなかった可能性だってある。
彼がチームを引っ張る試合が多かった中で、この日はほかの選手たちがチームとして川村選手の不調をカバーした結果だと言えるだろう。
取材を終えて
川村選手が「負けが続いたときも後押しをしてくれたブースターには、ありがとうございましたと伝えたい」と感謝を口にしたのに代表されるように、各選手がブースターへの感謝の言葉を述べていた。
試合後、川村選手はブースターに拍手を送り感謝を示した
シーズン途中から指揮を執った尺野HCも、「ホームはもちろん、アウェーでも駆け付けてくださった。応援がなければ選手がどこかで集中力を切らせていたかもしれない」とブースターのありがたみを話してくれた。
蒲谷正之(かばや・まさゆき)選手と抱き合い、残留をよろこぶ川村選手
1年の航海を終え、最後の最後でB1残留を決めた海賊船団「横浜ビー・コルセアーズ」。この後は、夏ごろを目処に2017-18シーズンを戦う陣容を整え、まずは9月1日に開幕するBリーグ初のカップ戦となる「EARLY CUP 2017」に臨むことになる。
それが終わると、いよいよ2年前のBリーグが始まる。今季は崖っぷちに立たされてしまったが、来季もまた一番上のリーグで新たな船出のときを待つこととなった。
―終わり―