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ベイスターズを陰で支える用具係の入来祐作さんに密着!

ココがキニナル!

横浜DeNAベイスターズにはどんなスタッフがいるの?どのようにしてチームの力になっているのですか?選手との関係もキニナル。(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

今回、紹介するのは用具係として選手を支える、元ベイスターズ選手の入来(いりき)祐作さん。選手だったからこそできる愛情のこもった気配りがあった。

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ライター:山口 愛愛

「どうすんねん!」と選手に激をとばしながらもサポート



ほんの仕事の一部ではあるが、練習日の様子がわかった。しかし、シーズン中は試合前の練習準備だけでなく、ビジター遠征をする前に、ハマスタで用具をトラックに運ぶ作業などもある。ビジターの試合に同行し、また試合が終わればハマスタに戻す段取りを進める。選手が移動すれば、必ず用具も移動するのだ。
選手の商売道具を扱う入来さん。選手の身近な存在である入来さんからとっておきのエピソードを教えていただいた。
 


入来さんの口から発せられるエピソードとは?


「最初は選手からいっぺんに用事を頼まれて戸惑ったけど、今では『帽子がない』と言われたら、全員のサイズを把握しているから、パパっとみんなに渡せますね。でも、金城龍彦選手だけは、気分でサイズを変えるからすぐに渡せないんですよ。しかも、帽子をかぶって『どうすか?』と聞いてくる(笑)。『サイズ感は自分でわかるだろ』と言ってるんですけど、似合っているかどうかを聞いてくるんですよね。

金城選手は、ビジター用とホームのユニフォームやヘルメットを間違えて持ってきてしまったことがあって。だから金城選手のユニフォームだけ、遠征先にこっそり持って行っているんですよ。『忘れた』といっても、すぐ出さないけどね(笑) 金城選手は自分の世界を持っていておもしろい選手です」
 


倉庫には帽子のサイズごとに分かれたダンボールがぎっしり


遠征前に、入来さんがユニフォームのセットを渡した後は、選手個人の管理になるが、最近では(イベント限定などの)ユニフォームの種類が増え、混同してしまうこともあるという。
選手の忘れ物を取りに、東京ドームからハマスタまで車で戻り、渡したことも数回あったそうだ。

「用具の仕事をしていると、選手の性格がよくわかりますね。三浦大輔投手は、ロッカーがとてもきれい。食事も栄養バランスを考えてとっているし、忘れ物もまったくない。逆にこっちが忘れないようにと、気が引き締まります」と、さすがは番長。プロ野球選手としての自覚の高さに入来さんも舌を巻く。
 


たくさんのエピソードを教えてくれた


「そうかと思えば、西森将司選手はおっとりしていて(笑) 今年、育成選手から選手登録され、一軍に上がったんですよ。けれど、最初の試合にアンダーシャツを忘れてきて、仕方なく僕のを貸したら、次の日『入来さん、やっぱり自分のがいいです』だって(笑)。ヘルメットも間違えて持ってきてしまってね。『どうすんねん!』とツッコミながらも、代用のもので対応しました」

選手の忘れ物はそうそうあるわけではないが、その対応も仕事のうちという。
「野球選手としての先輩と思われると、頼みにくくなるので、ふだんから頼みやすい雰囲気を作るように接しています。
忘れ物は困りますが、困ったときになんでも相談してもらえるのでよかったと思います」

そんな入来さんのことを選手はどう思っているのか、話に上がった選手を直撃!

まずは、いつも球場に早く入り、個人練習も積み重ねている金城選手から。
「サードユニフォームなど特別なユニフォームに変わるときは、いつも入来さんに、『間違えるなよ』と気にかけてもらっています、ベテランなのに(笑) 。おかげさまで野球に集中ができ、感謝の言葉しかないです」
 


「入来さんは頼れる兄貴的な存在!」と金城選手


俊足が持ち味のプロ2年目の期待のキャッチャー西森選手。
「入来さんは本田技研(社会人野球)の大先輩であり、尊敬しています。初めて1軍に上がった試合で忘れ物をしてしまって、ぜんぶ助けてくれました。
どういう気持ちで野球に取り組んだほうがいいか、話してくれたこともあって、精神面で助けてもらっています。ありがとうございます!」
 


「スピード感のある、新しいスタイルのキャッチャーを目指している」と西森選手


若手からベテランまで、頼りにされている入来さん。選手と強い信頼関係を築いていた。しかし、ただ1人、気になる選手がいるようだ。

「林(昌範〈まさのり〉)選手は現役時代にジャイアンツでいっしょだったから、厳しい先輩、後輩の関係が抜けないみたいで。気を使わずに、何でも用事を頼んでくれると嬉しい。選手に気を使わせず、気持ち良くプレイしてもらうことこそ、用具係の仕事だと思っているので」
気を使わせていることが、用具係失格ともとれるような言い方に、用具係としてのプライドと選手に対する愛情を感じる。

「僕、本当に野球が大好きなんですよ。球場から離れたら気が狂いそう」と入来さん。
すべては選手のために。選手が最高の状態でプレイできるよう、グラウンドや倉庫の中を走りまわっている入来さんは、現役のときのように生き生きと見えた。
 


選手やスタッフに笑顔で声を掛けている




取材を終えて



キャンプの最終日には、現地の学生アルバイトから寄せ書きをもらい、涙したという入来さん。情に熱く、選手との深い信頼関係も伝わってきた。用具係のプロとして裏方に徹する男の美学を感じたが、いつかは指導者として現場復帰する姿を見てみたいと密かに思ったのであった。


―終わり―
 

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  • 入来祐作さん、お疲れ様でした。そして現役復帰、おめでとうございます。僕は縁がありまして入来さんと一年間お仕事をご一緒させて頂きました。二軍の組織がまだシーレックスの時でしたが、試合で汚れたユニフォームを横須賀の合宿所へ当日中にお届けし、翌日移動先のグランドにお届けするのですが、汗で汚れたユニフォームは重く、7袋を何時も嫌な顔をせずに車迄、運んで頂きました。運送業の私にも気配りをしてくださる素晴らしい人です。有り難う御座いました。ご活躍をお祈り申し上げます。斎藤でした。

  • 入来さんの仕事に徹する姿が素晴らしい。彼はほんとうに野球が好きな人なのだろう。ソフトバンクはいい人ををコーチにした。

  • ソフトバンクの三塁コーチへ!!  現場復帰おめでとうございます。博多に行かれてもご活躍を!!

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