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昔よく氾濫していた早渕川沿いにある「用途の分からない謎の階段」の正体は?

ココがキニナル!

早渕川の高田橋より上流には、降りられない階段がたくさんあります。なぜそんな階段がたくさん作られているのでしょうか?釣りや魚捕り等で柵を乗り越えて降りても良いのでしょうか?(こいさん)

はまれぽ調査結果!

鍵がついて柵のされた階段は、河川管理用のもの。地主や管理者が鍵を持ち、必要な時に開けて利用する。柵は安全上乗り越えてはいけない

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ライター:小方 サダオ

氾濫の被害がひどかったという上流に向かう



護岸整備の様子などから、早渕川は氾濫することが多い川であることが分かった。そこで氾濫時のお話を伺うために、青葉区の山内地区を訪れた。

早渕川の近くで和菓子店を営むKさんにお話を伺った。
 


山内のあたりは川幅が狭い
 

川幅が狭く蛇行している
 

川の中に中州ができている
 


川幅が狭く蛇行しているあたりが危険だという


「地元の郷土史家の横溝潔氏の書物によると『1958(昭和33)年の狩野川台風(台風22号)のときに、山内で死者5名』『1974(昭和49)年の集中豪雨』。これらの時に被害が大きかったと書かれています」

「梅雨時などに川を見に行くと、水面が上がってくるスピードがとても速いのです。そのため油断していて下に置いたままのものを急いで上に片づけようとしていると一気にきて、道路が冠水したりするのです」
 


1966(昭和41)年の山内小学校前の被害
 

1972(昭和47)年の冠水した道路
 

1974(昭和49)年の被害。写真集『あざみ野』飯島一世より
 

1974(昭和49)年の5月に完成した護岸も2ヶ月後の増水で越えられてしまった、という
 

1976(昭和51)年の9月の被害も大きかった、という


「しかし私たちのあたりは、1975(昭和50)年ごろから下水があふれても冠水することはなくなり、安心できるようになりました。また1985(昭和60)年にこの店を建築した時には、道路より高くしてくれるように大工さんにお願いしました」
 


道路の縁石よりもさらに一段高く建てられたKさんのお店


「早渕川は狭くて浅いので氾濫しやすいのです。 また道が冠水して水が引いてもヘドロを置いていくので、掃除が大変です。川の中の砂地をどけてくれると氾濫しづらいと思うんですけど。また集中豪雨も怖くて、私が消防団に入っていた時には、近くの家の裏山が大雨で崩れて土砂で埋まった家の住人が屋根を切って逃げたこともありました」と答えてくれた。
 


このあたりにも川辺に下りられる階段が作られている




草の清掃で表彰された人物のお話を伺う



下流の中里橋付近に戻り、IMさんから氾濫した時のことや護岸整備についてお話を伺った。

「1958(昭和33)年の台風22号の時は氾濫の被害がひどかったです。1973(昭和48)年に中里橋ができるまでは、低い所の家はしょっちゅう床下浸水していました。また今から数年前には、台風の時に近くの水門を閉め忘れたせいで、低い所は床下浸水になりました」

「しかし氾濫時に、上流のほうは畳が流れてきたりするため、大変そうでしたが、この下流のあたりは田んぼばっかりで平らだったため、氾濫しても水の流れはゆっくりであまり危険性はないんです」と答えてくれた。
 


中里橋
 

1973(昭和48)年にできた中里橋


中州に関して伺うと「以前県が中洲の処理をしていましたが、重機でならしただけでした。土をどこかへ持っていかないと意味がないと思うのですが・・・」

「護岸の雑草も問題です。向こう岸(高田西)側だけが刈られていて、こちら側(新吉田町)は刈られていません。それは向こう岸にいるある年配のボランティアの男性が刈っているからです。夏でも長靴を履いて汗をかきながら一人で草を刈っていて、みんなでエライって言っています。表彰もされたそうですよ」とのこと。
 


橋の位置を示した地図
 

向こうの中里橋から手前の稲坂橋までの間の岸(高田西側)は雑草が生えていない
 

向こうの稲坂橋から手前の御霊橋の間までの岸(高田西側)にも雑草は生えていない


前述の野鳥観察の男性も問題にしていた「護岸に生える雑草」。これを一人で清掃している人がいると言う。護岸の守護神ともいえる、その男性を探してみることにした。

散歩中の方に伺うと、町内会の仕事をされている、鈴木さんという方であることが分かった。

川岸の住宅に住む鈴木さんに、まずは草刈りに関して伺うと「護岸の草刈りは、町内会で清掃をやろうということになった。でも俺の家が目の前で、仕事も引退したし体も元気だから、よく一人でやっているんだ。中里橋から御霊橋までの約1kmの区間をやってるよ。護岸の間から生えてくる草を根っこから掘り起こすんだ」
 


鈴木さんが草刈りで使う道具


「一日3時間くらいやって、全ての区間やり終えても、3ヶ月に一回のペースでまたやらなきゃダメなんだ。それで6年かかってやっとここまできれいになった。町内会が推薦してくれて役所から表彰されちゃったよ。でも高田橋から下流は国が管理してるんだけど、あの護岸は草が生えてこないんだ。予算があるからか護岸の基礎が良いのかもしれないね」
 


高田橋より下流の国が管理する川岸
 

護岸の基礎が良いのか、雑草があまり生えていない


「実は俺が護岸をきれいにしようと思ったのは、10年前のことなんだけど稲坂橋の下の護岸に路上生活者が住みついていたからなんだ。雨がしのげるように橋の下の隙間にダンボールを敷いて寝泊まりしていた」
 


路上生活者が住んでいた橋の下の隙間


「そしてその人が橋に来るハトにえさをやって、橋がフンで汚くなったりしてたんだ。迷惑だから役所に言って追い出してもらったけど、護岸をきれいにすればそんな人たちも入りづらくなるだろう、と思ってきれいにし始めたんだ」とのこと。

続いて例の柵ごしの階段に関してお話を伺うと「あの階段は、小学校の社会学級で子どもたちが魚釣りをしたり川岸を散歩したりする人たちのために、川に近づきやすいようにと、町内会で要望を出して役所(横浜川崎治水事務所)に作ってもらったんだよ」
 


横浜市立新吉田第二小学校
 

小学校の前にある、柵の開いた階段(右)と柵のついた階段(左)


柵が開いた階段のとなりに柵の閉まった鍵つきの階段があることについて伺うと「階段は学校の生徒たちのために、どんな生物がいるか、なんて課外授業で、川に近づきやすいように作ったんだ」
 


小学校の前にある柵の空いた階段
 

川の中にはコイの姿が目立つ


「川にはアユやコイやウナギがいるからね。そうしたら役所(横浜川崎治水事務所)があの鍵のついた階段を作っちゃったんだ。黄色いステップは子どもたちには使いづらいし、鍵を開けないと入れないし」
 


手前が柵の開いた階段で、向こうが先につくられた柵のある階段


「先生とかが鍵を持ってて使用する時に開けたりするのかもしれないけれど、あれじゃ意味ないって要望を出した。すると1年後に柵の開いた階段を作ってくれたんだ。あの鍵つきの階段は、普通は使わないよ。俺なんかも柵乗り越えて入っちゃうしね」と答えてくれた。

横浜川崎治水事務所が河川管理のための柵のある階段を作ったが、不評であったため隣に柵の開いた階段を作ったようだ。この場所にある階段用の柵が開けられることはまずないようだ。

中州に関して伺うと「中州は水害の原因になるために以前ブルドーザーで平らにしたけれど、川の流れのせいで、2年で元に戻ったよ。土を取るのは大変みたいだね。船に載せて持っていくしかないみたいだから。でも川の氾濫はあまりないね。それよりも雨水が道路にあふれることの方が困る。そのために(上下水処理などの中間施設である)高田ポンプ場を作ったんだ」
 


住宅地を守るために一段高くなった川岸
 
 
住宅地が雨水で冠水しないように高田ポンプ場がつくられた


「またアシが川をきれいにする作用があるって役所が中洲に植えたんだけど、花粉みたいな霧状の種を飛ばすんだよ。風でうちの布団についたりするから迷惑だって言ったら、根っこから切ってくれたけど、あれは意味なかったね」と答えてくれた。
 


アシを刈った跡。川を浄化するアシが飛ばす花粉が迷惑になった、という




取材を終えて



県の管理する区域と国(京浜河川事務所)の管理する区域での河川の様子が対照的であることが印象的であった。国の管理区域は、護岸にあまり草も生えず、また「川辺に下りられる階段」もないためか、静的な雰囲気だ。

それに比べて県の管理区域の方は、市民の要望で作った階段を不評のために作り直したり、護岸に生えてくる雑草と悪戦苦闘したりと、川岸に展開する市民と役所との関わり合いを感じさせる動的な印象を受けた。
 


数々の野鳥が訪れる早渕川



―終わり―


神奈川県内水面漁場管理委員会ホームページ
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f6255/
 

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  • 早渕川の河川階段は、市民が川に親しむために安全に水辺に降りられるように。周辺住民や川の活動をしているボランティア団体と河川管理者が相談して整備したものもあります。雨が降ると危険な川でも平常時は自然豊かな川です。クリーンアップや自然観察など、川と親しむことができます。中流のセンター南と北の中間地点には「早渕川親水広場」があります。

  • 階段は阪神淡路大震災の時の教訓でもあります。街が火災に襲われた時、川の水をポンプで汲み上げて消火活動に利用するのです。その時、河川敷に階段があれば便利です。同じ鶴見川の支流の砂田川では比較的最近に造られました。

  • この川、レポートでは国交省と県でしたが、さらに上流に行くと看板が「下水道局」となり、さらに「○×自治会」となっています。

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