都筑区の港北ニュータウンの公園を結ぶ12.8kmの散歩道を踏破した!
ココがキニナル!
都筑区の公園ってニュータウンの住宅街に有りながら公園が緑道で繋がり散策するのにいいですね。そんな都筑区仲町台、センター北、仲川、北山田周辺の公園を歩きハマレポの切り口で紹介して(マンジンさん)
はまれぽ調査結果!
南北合わせて19個の公園を結ぶ、合計12.8kmもの緑道コースを踏破! 古き良き時代の原風景が広がり、公団と区と住人の努力と工夫が詰まった美しい景観だった。
ライター:山口 愛愛
駅チカとは思えない8.7kmの南コース
お次は、横浜市営地下鉄グリーンライン東山田駅から早渕(はやぶち)川沿いに進み、早渕かなりあ公園~加賀原バス停前までの8.7kmの南コースへ。いざ、スタート!
南コースのルート※クリックして拡大
早渕かなりあ公園の入口からスタート
住宅と畑が混在する風景が眼下に広がる早渕かなりあ公園
2つ目の公園は多目的広場やランニングコースを完備した早渕公園
その先には、遊具がある早渕やまどり公園
平らなアスファルトと半々に仕切られた「せきれいのみち」は秋に改修工事を予定
せせらぎ公園に到着。大自然に囲まれた池のほとりの古民家で休憩
写生を楽しむサークルの方々も。のどかな風景の公園を描きたくなるのもわかります
鴨の赤ちゃんをこんなに近くで見られ、癒しの時間
せせらぎ公園は、横浜市営地下鉄ブルーライン仲町台駅のすぐ近くにあり人気で、今年度2019(令和元)年は、自転車対策のため園路の拡幅や老朽化した施設の更新などを予定している。
また木々が大きくなり過ぎているなどの課題もあり、昼間でも暗くなり、不審者が隠れやすくなることから木々の間伐、剪定も行う。
近くに東京横浜独逸(ドイツ)学園があるためドイツ人の方も多いせきれいのみち
自然保護区の自然生態園がある茅ケ崎公園。タカやキツツキなどの鳥の姿も
園内には森に囲まれた茅ケ崎公園プールがあり夏は大人気
茅ケ崎公園からは「ささぶねのみち」に。樹木のトンネルの下をせせらぎが流れ、穏やかな道が続く。
池の周りに野鳥の姿も見られる大原みねみち公園
ここまで4.25km。約半分を通過!
広場の奥には遺跡を思わせる石のモニュメントが並ぶ
公園内には横浜市内でも珍しいシャフルボードの競技場がある
シャフルボードは、棒状のキューでディスクを押し出し得点盤上にシュートして競う、カーリングのようなスポーツ。この日は高齢者のグループが楽しんでいた。
葛ケ谷公園の南側の橋を渡ると横浜市営地下鉄グリーンライン都筑ふれあいの丘駅に続くが、ささぶねのみちを進み、鴨池公園へ。
各所に石のベンチを配置し自然に馴染む工夫を凝らしている
室内アスレチックのこどもログハウス・かもいけランドが人気のスポット
池を眺めながらしばし休憩
のどかな公園や緑道が続くが、利用者が絶えないのは、課題の解決に向け、常に改良を重ねているからだ。
例えば、開発当初はあぜ道の雰囲気を残すために緑道の歩道は土と石畳だけにしたが、雨の日は歩きにくい、車いすで通りにくいなど住人から声が挙がった。
そこで鴨池公園の周りなどをアスファルトにして平らに舗装しようとしたところ、「ふるさとのような景観がよくて引っ越してきたのに、石畳を失くすと雰囲気が壊れる」という反対意見も多く持ち上がったという。
「通勤で毎朝歩かれる人もいれば、休みの日に家族で散歩、保育園の子が遊んだりと、それぞれの用途によってニーズが違います。バランスを取るのが悩みであり、課題なんです」と水上さんが明かしていた。
公園の使い方は世代によっても違う
試行錯誤の上、石畳の目地(めじ)を埋めて数mmだけへこませるようにし、ほぼ平にした。すき間の目地は墨を混ぜて灰色を作り元の景観を崩さないように注意し、駅から近い、利用者の多いところだけを舗装して平にしたり、石畳と平の道と両方作るなど、多くのニーズにできるだけ応えている。
課題はこれだけではなかった。開発当初10万人だった都筑区の人口は今や約20万人の倍となり、横浜市営地下鉄グリーンラインが開通した一方でバスが減便し、駅まで自転車で通勤、通学する人が増えた。緑道では自転車に乗ることを禁止して押して歩くようにルールを設けているが、駅までの近道として乗らざるを得ない状況もあるという。
自転車を押して歩くように案内している
そこで2016(平成28)年に地域の方と話合いを行った結果、沿路の幅を広げるなどの対処もし、駅の近くのみ自転車でゆっくり走って良い区間を設けるようにした。それでも、区間外で自転車に乗ってしまう人がまだいるという。
「決まった場所だけをゆっくり走っていただいて、最後は1人ひとりのマナーですよね。歩いている方と自転車と共存して、良い使い方をしていただきたいです」と水上さんは切に願っている。
市営地下鉄仲町台駅や都筑ふれあいの丘駅近辺などでは「ゆっくり走る」区間を設けた
このような改善があるからこそ、安心して歩けるのだ。後半もどんどん行ってみよう!
鴨池公園からは木立が四季の変化を教えてくれる「ゆうばえのみち」が続く
健康遊具や広いグラウンドがある牛ケ谷(うしがやと)公園
住宅街にある見花山かりん公園
山田富士公園と同様に江戸時代の富士信仰文化を伝える川和富士公園へ。
標高74メートルの川和富士の頂上を目指す
ふだんの行いが良ければ? 富士山も見えるはずなのだが・・・
気を取り直し、次の都田公園へ。ゴールまであと1.5km!
テニスコートや多目的広場、レストハウスも完備している都田公園
丘陵地を生かした月出松(つきでまつ)公園
住宅街の中の緑道を抜けるといよいよゴールが見えてくる
そして、8.7km地点の加賀原バス停前でゴール!
ゴーーール! 南北の緑道を制覇! 足腰には軽い筋肉痛があるが、とにかく心がほぐれた12.8kmの癒しの旅だった。
改めて、今回制覇した全体マップはこちら※クリックして拡大
センター北・南駅を中心にショッピングモールが並ぶ港北ニュータウンは、便利な住宅街でありながら多くの公園が点在し、長い緑道で繋がっていた。
いかに緑を残すかを考え、地形を生かした街づくりを行った成果が感じられ、都会の中でも、ゆったりと自然を味わえる場所だった。
取材を終えて
内山さんが言っていた「シネコンの帰りに虫取りができるのが良いところ。都会的な暮らしと田舎の暮らしが味わえるのが港北ニュータウンの魅力」というのを肌で感じられた緑道散策だった。
紹介した以外にも、せせらぎに生物が住める隙間を作るよう、接着剤となるモルタルを使わずに石を組むなど、「石畳や手すりなどもデザイン性や機能性に富んでいて質の高いつくりをしている」というのが垣間見えた。
大自然と公団や都筑区、住人の努力と工夫が作り出す緑道と公園にぜひ足を運んでみてほしい。
-終わり-
取材協力
都筑区都筑土木事務所
https://www.city.yokohama.lg.jp/tsuzuki/kurashi/machizukuri_kankyo/jimusho/gesuido/ryokudo-sign.html
ハマスタ桃次郎さん
2019年08月16日 22時05分
港北NTは東京からも色々な面で、近いし、住むには最適な所かも。小杉よりも好きだ。緑が多いのが癒やされる。