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横浜が開国港として選ばれたのはなぜ?

ココがキニナル!

幕末に横浜が開国港として選ばれたのはどうしてですか? 歴史が知りたいです(亮介さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

当時の横浜は辺鄙な漁村で、人通りも多くなかったため開港によるリスクが少ないと考えられていたから!

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ライター:河野 哲弥

ご存知のとおり、アメリカ合衆国のペリー提督が黒船に乗って浦賀沖へ来航したのが1853年のこと。
これをきっかけに、事実上の開国となる「日米和親条約」が締結された。

また、その後の1858年に「日米修好通商条約」が結ばれ、その後横浜は貿易港として賑わっていく。
では、なぜこの横浜が選ばれたのだろうか。

その辺の疑問を探りに、横浜開港資料館を訪ねてみた。
 


元イギリス領事館だった「横浜開港資料館」外観




調印では「神奈川湊」、実際は「横浜」としてしまった、幕府の水際外交



館内の資料によれば、「日米修好通商条約」では、江戸に近くて比較的栄えていた「神奈川湊」を開国港として定めたそう。しかし、神奈川湊を開港すると庶民と外国人とが接することが多くなり、攘夷派への影響も大きいと考えたため、幕府は急遽、当時は漁村に過ぎなかった「横浜村」を開港場とした。

これには諸外国からも、かなり反対があったようだ。ところが幕府は、「横浜村も神奈川湊の一部である」と無茶な理屈を押し通し、1859年7月1日(旧暦の6月2日)、半ば既成事実のような形で、横浜港が開港した。



現在の「象の鼻パーク」近辺が、かつての横浜港


 


象の鼻の歩道に描かれている、かつての横浜港の様子
 

できるだけ近いアングルで撮った、現在の象の鼻


そんな横浜港だが、実は現在の「象の鼻パーク」近辺に位置していたようだ。

ちなみに、同館広報の川原さんによると、「関内」という地名は、この横浜港がきっかけとなって名づけられた名前なのだとか。横浜港に出入りする人間の取り締まりをしやすくする為、当時港の周りは川と堀で囲われていた。そして、そこに一本の橋を渡して関所を作ったのだそう。その内側が「関内」と呼ばれるようになったという。

また、それまで「横浜村」に住んでいた住人は、全員強制的に山手地域へ移住させられてしまう。これが「元町」のはじまりというわけだ。元という字には、元々横浜の住人は自分たちだという、ハマっ子たちのプライドが潜んでいたんだろう。



そんなかつての横浜港近辺で、6月2日に「開港祭」が開催される


赤レンガ倉庫の様子(写真は取材時で開港祭のものではありません)


今回で30回目となる「横浜開港祭」。旧暦の日付を重視した6月2日に「赤レンガパーク」で開催される。大きく「マリンランドイベント」、「ランドイベント」、「ステージイベント」の3つに別れ、花火なども予定されているようだ。

皆さんも歴史を振り返りながら、是非出かけてみてはいかがだろうか。
今まで知らなかったハマの魅力に出会えるかもしれない。


―終わり―


■ 第30回横浜開港祭 2011
問い合わせ先: 横浜開港祭実行委員会事務局
横浜市中区相生町1-18 光南ビル2F-B号室
TEL 045-212-5511
 

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  • リアルに約150年前での出来事。横浜生まれとしては感銘を受けます☆彡

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