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鶴見川流域センターの横にあるレーダーの秘密とは?

ココがキニナル!

新横浜の鶴見川流域センターの横にあるレーダーみたいなタワーはなんでしょうか?センターの建物にケーブルがつながっているように見えますが・・・(ぱなさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

正体は1基で南関東全域を網羅する雨量観測レーダだった。治水について学べる鶴見川流域センター敷地内で、国土交通省の管理のもと2010年年から試験運用中。

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ライター:ほしば あずみ

流域を学ぼう (続き)

鶴見川流域センターの周りは、新横浜公園という運動公園になっている。日産スタジアム(横浜国際総合競技場)も一角に含まれる。この公園は、鶴見川が氾濫した際には一時的に水を流入させる多目的遊水地なのだ。
 


京浜河川事務所のサイトより


地形上、もともと氾濫の起こりやすいこの地区に堤防を整備、鶴見川に面した堤防の一部分を低くするなどして(越流堤)洪水を堤防内に一時的に貯め、洪水が去った後で排水門から川へ水を戻すというしくみ。

多目的遊水地は平成15(2003)年から運用開始しているが、その年からほぼ年に一度は大雨などに伴う洪水流を遊水池内に越流させているという。
遊水池には約390万㎥、小学校のプールのおよそ1万杯分の水を貯める事ができる。2004(平成16)年の台風22号の際には約125万㎥の水を貯めて下流域の水位を下げたのだそうだ。
 


センター屋上からは多目的遊水池が一望できる(見学はガイドが案内)


流域センターはこうした治水への取り組みの他にも流域に関する事を総合的に学ぶ事ができる。
たとえば水質ワースト河川といわれる鶴見川だが、実際はアユが遡上するほど水質が改善されている事を紹介。上流から河口まで多種多様な生き物を水族館として展示している。またハザードマップの読み方や水難事故を防ぐ展示なども企画していたり、子ども向けのイベントも多く開催している。
 


鶴見川のアユ
 

子どもの救命胴衣の着せ方も学べる
 

流域の模型にビー玉を流して貯まる様子で視覚的に洪水を学ぶ




いよいよ鉄塔の正体に迫る



さて、そろそろ本題の「レーダーみたいなタワー」について。
「あれはXRAIN(エックスレイン:XバンドMPレーダ)という降雨観測のレーダです。既存のレーダに比べ、高頻度で高分解能力があるんです」と原さん。
 


配布資料より。左がテレビの気象情報等でもおなじみの既存のレーダが観測したもの


MPは「マルチパラメータ」の略。比べてみるとXRAINは既存のレーダより細かく観測されているのがわかる。また観測の間隔も1分毎と短いので、局地的突発的に発生するゲリラ豪雨も素早くキャッチできるのだという。
 


センター屋上から見たXRAIN。てっぺんの球体部分がレーダ


レーダからはマイクロ波が出ており、人が近づく事はできない。
このXRAINは全国に11基。関東ではここ新横浜とさいたま副都心の2ヶ所に設置され、2010(平成22)年7月から試験運用中なのだそうだ。

試験運用とはいえ、観測データはインターネットで配信されており、携帯やスマートフォンからも確認する事ができる。
 


スマートフォンからもこちらから確認できる


「近年頻発している集中豪雨への適切な水防活動や河川管理が今後ますます必要になってくるため設置されました。正式運用になれば、将来ニュース番組の天気予報のコーナーでこのデータが使われるようになるかもしれません。今はまだそのように活用するには、調整が必要なこともありますし、このデータは降り始めてからの観測なので、降りだす前の予測というのはできないといった事もありますが」

レーダでは予測ができなくても、降雨の動きから、雨雲がこちらに下ってきそうだとか、上流で雨が降っているから川が増水しそうだといった予測を利用者が立てる事はできる。
公開されている観測データをぜひ利用してほしいと原さんは語る。

「知識を得るというのは大切な事だと思います。たとえば集中豪雨の被害状況を現場から中継で『雨はやみましたが川の流れは依然として激しく』などと報道したりしますが、それは上流で雨が降っているからなんです。
そうした報道の誤りに気付く事ができる知識も持ってほしいですし、雨が降っている時は風呂水を流さないといった心がけも一人ひとり持ってほしいです。
河川の整備管理といったハード面は我々の役目ですが、庭に草木を植えて保水力を高めたり、建物を建てる際に雨水浸透ますを設置するなど取り組んでもらえたら。水は循環するものなのだという意識を持ってもらえたらと思っています」

それが市民が積極的に参加する総合治水対策なのだ。



まとめ



タワーの正体は高機能な雨量観測レーダXRAIN。天気の事は気象庁と思いがちだが、意外にも降雨による水防のため国土交通省が設置したものだった。
頻繁に発生する集中豪雨を捉えるには非常に便利だ。公開されているXRAINの観測データはぜひ活用していただきたい。

また河川の整備だけではなく、我々も循環する水資源への意識や心がけを忘れず、身近なところから総合治水対策に参加していければと思う。


―終わり―
 

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  • XRAINの画像はいつも参考にさせてもらっていたのですが、こんなところにレーダーがあったんですね。それにしても、1基でカバーできるエリアが広いのに驚きました。

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