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京急新町変電所付近にある「使用停止」となった踏切警報機の存在理由とは?

ココがキニナル!

京浜急行新町変電所入口付近にある「使用停止」となった踏切警報機。線路がなく過去にあったような場所でもなく、整備の練習になるような場所でもなくただ立っています。何のためにあるのでしょうか(三ッ沢さん)

はまれぽ調査結果!

万一の踏切事故発生に備えた非常用の機材。警報機柱を、あらかじめ設置できる状態に整備しておくことで、迅速に復旧するためのものだった!

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ライター:大和田 敏子

なぜ踏切警報機がこんなところに?



いよいよ本題。
この踏切警報機が置かれている理由を教えていただいた。

簡単に言うと、万一の踏切事故に備えた非常用の器材で、いわゆる予備品とのこと。踏切で事故が発生すると、警報機や遮断機などの踏切にある機器が破損することがあるので、速やかな復旧を行うためには、復旧機材をあらかじめ準備しておく必要がある。

特に、今回注目した踏切警報機の柱については、設備部品や配線、調整が複雑で、事故現場にて組み立てるには、大変な時間がかかる。そこで、部品単位でバラバラに保管しているだけではなく、あらかじめ取り付けた状態で、すぐにでも設置調整ができるよう、半完成の状態で待機しているというわけだ。

ちなみに、踏切警報機柱には、警報器スピーカー(カンカン鳴るスピーカー)、赤色閃光灯(赤く点滅するランプ)、列車方向指示器、非常ボタン、クロスマーク表示、一旦停止看板、昇降用ハシゴなどが装柱されているという。
 


踏切警報機柱の設備部品はとても複雑だという


この踏切警報機と同様の機材は、新町地区のほか川崎地区、金沢文庫地区など、全線数ヶ所に分散整備しており、金沢文庫地区にあるものは、訓練機材として使用しているという。

もちろん、機材の準備だけでなく、緊急時にそれらを速やかに現場に運搬し作業に当たって、運転再開までの時間を短縮し、輸送への影響を最小限にできるよう職員の技術鍛練に努めている。

残念ながら、踏切事故は、たびたび発生している。その最大の対策として行われているのは、高架化による踏切の除去だという。京浜急行電鉄では、今後も今回伺ったような事故に備えた体制を引き続き整備していくと話している。
 


踏切事故防止のために、人も車も安全ルールを守って!




取材を終えて



踏切の事故のニュースを見聞きすることは多いが、事故後の復旧の方法について気にかける方は少ないのではないだろうか。しかし、迅速に復旧するためには、非常事態に備えて機材を準備し、訓練をしておくことが必要だったのだ。

街で見かけた一見不思議な光景をきっかけに、こうした真相を知ることができ、有意義な取材となった。ふとした疑問や違和感を見逃さないことが、実は大切なことを知る近道になるのかもしれない。
 


スムーズな列車運行の陰には、さまざまな苦労がある



―終わり―
 

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  • 記事を読んだらコロンブスの卵のように「そりゃそうだ」という感覚もありましたが、地味で当たり前の事をしっかり準備している事の重要さがよく伝わってきました。

  • さらっとした記事ですが、これはいい取材。

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