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横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

新横浜周辺に一部コンビニ・スーパーが一軒もない謎のエリアがあるってホント?

ココがキニナル!

港北区篠原町・富士塚エリアには、スーパーやコンビニが一軒もありません。住民はどうやって生活しているのでしょうか?コンビニが出店しない理由は?(ドリームさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

スーパーやコンビニがないのは本当! 「慣れ」と「他の利便性」で多くの人が不自由なし。コンビニ出店がないのは都市計画による住宅地化推進のため

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ライター:高橋 寿あま

コンビニ? あっちにあるよ! 不便さを感じない? 篠原東エリア


 


今年の新成人! ぴちぴちカップルにもお話を聞く
 

―近くにコンビニがほしいな、と思いますか?
(彼氏)え? コンビニ? あるよ!すぐ。あっち!
―え! あるの? 駅のほうじゃなくて?
(彼氏)ああ、そう。妙蓮寺駅前の。原付もあるし、すぐ行ける。
―なるほど(笑)。お化粧品などを買うときはどこに行くんですか?
(彼女)フィットケアデポ妙蓮寺店かなあ。菊名と新横も行ったりする。

徒歩圏内が広い、若い世代ならではの意見。家の周りの環境を自然に受け入れて、なんてことないよ! という感覚。あと、原付という手段ね(笑)なるほど~。

「あるよ! すぐ」の言葉に押され、ここで例の中心地点「篠原小学校」から、妙蓮寺駅方面の最寄りコンビニまでの所要時間を計ることに!
 


篠原小学校校門前にて「ドレミファっぽいポーズして!」Byヤマギシ
 

ヤマギシの麻薬に負けて、気分がハイに。いってきま~す。
 


妙蓮寺駅方面にも、けっこう坂がある
 

着いた~(ファミリーマート加藤菊名公園前店)
 

ヤマギシ:「ここまでの時間、10分20秒。そっちは」
寿あま:「要した歩数、1030歩です」
ヤマギシ:「・・・」
寿あま:「・・・これ、結構時間掛かりましたよね」
ヤマギシ:(頷く)

近い距離とは、いえない。でも、夜中に思い立ってコンビニ行くなんてことも、実はあんまりないんだよなあ。
 


コンビニを発見!? 篠原町エリアへ



最後は、岸根公園・新横浜寄りの篠原町エリアで調査。
食料品のお買い物は「トップ岸根店」や「フードウェイ新横浜プリンスペペ店」が15名中10名ほどと多数派。
もっと近くにスーパーもコンビニも欲しい! という声もあったものの、ここでも不便さを超えた“立地の良さ”には複数の意見が集まった。
 


新幹線はもちろん、新横浜駅⇔羽田空港は直通バスが運行
 

また、曹洞宗東林寺では、貴重な情報を入手!
 


閑静な住宅街に佇む、静けさが心地よい東林寺
 

篠原町内にかつて「スリーエフ」があった!!
  

5年ほど前までご近所にあったというスリーエフ。居住用家屋と併設で営まれていたそうだが、現在は閉店。

コンビニができても、消えてしまったという現実。「少し歩けば、もう開発された地区だから・・・」なんて話も聞く。

3エリアをくまなく歩いて、本当にこの町にはスーパーもコンビニもないことが分かった。同時に、めちゃくちゃ不自由に思われているわけではないことも。

それにしても、ここまでお店のない町になったのはなぜ? 実は、横浜市の「都市計画」なるものに、大きく関係していたんです。
 


解明! ここは「独立した店舗が建てられない住宅地」!



少し専門的なお話を。横浜市行政地図情報提供システムを参照する。
日本の大半の土地は(1)これからも都市化を進めていく区域、(2)現状を維持して都市化を抑制する区域の2つに分けられている。
これは無秩序な開発行為を防ぐため。言い換えれば「都会にしていく区域」と「自然や環境を守っていく区域」に分けて諸々進めていきましょう、ということ。
 


この一帯は(1)これからも都市化を進めていく区域!
 

(2)の区域は「市街化区域」と呼ばれ、さらに“ここは住宅街で、ここは繁華街、ここは工場地帯ね!”・・・など、性格を与えてもらう。12種に細分化された性格に応じて、建築物の種類が制限されたりする、という流れ。
  


今回の3エリアは、全面的に緑色(行政地図情報提供システムi-マッピーより)
 

この地図上で緑色に塗られているのは「第一種低層住居専用地域」といって“閑静な住宅街”という性格の地域。
建築制限が厳しく、そこでは原則として店舗が建てられないという(実は過去にも山手周辺でこんな調査が。同じく建築制限に起因していた)。

では、市役所の詳しい方に確認を。この辺のお話、優しく教えてもらいましょう。
 


むじゅかしいね・・・(By東林寺の梵<ぼん>くん)
 

電話にて教えてくださったのは、横浜市建築局建築安全課の笠原さん。

「都市計画で決まった“地域の性格”によって、建てられる建物の種類が変わってきます。『第一種低層住居専用地域』は、住環境を守るため、なかでも建築制限が一番厳しい地域ですね。建築基準法の規制がかかり、物販店舗は建築することができません」

これこそが、篠原町・富士塚エリアにはスーパーもコンビニもなかった理由。

ちなみに、住居一体型の店舗は条件を満たせば建築可能、とのこと。
  


お寺で教わった元スリーエフの「みどり薬局」も住居一体型
 

屋根のない駐車場は「建築物」ではないので事業を展開できる
 

たしかに、住居一体型の商店はこの地域にも点在する。今回は、そんな商店の店主たちにもお話を伺った。
 


店主たちの目に映る、現在の街。見守り支えてきた地域への想いとは


 


富士塚に住んで45年。小林商店の小林さんからのコメント
 

「昭和40年代からずっとここは住宅街。みんな慣れてる。でも、住んでいる人間の代が交代して、駅近のスーパーの需要が増えたかな・・・」
 


お隣、古澤薬品の店主は「コンビニは必要?」という問いに
 

「かえって治安の悪化が心配。小学校も近いし。不便は感じていませんね」と、地域の住環境を気遣う意見。
 


篠原町。1階が店舗、2階が住居の商店が今も立ち並ぶ
 

「不便ではないけれど・・・」
青果店のお母さんは言う。「新幹線の開通後に周辺も開発されて住宅街化したの。今じゃ駅周辺が便利だけどね、この商店街も以前はもっと栄えてたの」と。
 


新幹線試運転時の新横浜(資料提供:横浜市資料室)
 



取材を終えて


 
閑静な住宅街をそのままに、ぐるっと囲む各駅周辺が栄えていく。ここは不便ではない。交通手段も選べるくらいにある。

住み続ける理由、買い物事情、町の変化への戸惑い。地図上では読み取れないことばかりだ。みなさんそれぞれに、地元を愛しているよい町でした。
 

―終わり―
 

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  • この地域に住んでました!住み始めた頃、なんでコンビニもスーパーもないの〜!?と思ったものでした笑 でもまあ、少し歩けばどちらもあるのでなんとかなるか、と住むうちにそんな感じになりました。写真の八百屋さんも縮小しちゃって残念。

  • 新横浜プリンスホテル40階の羽衣でランチをとりましたら、目の前にこの地域の全景が広がっていました。だいぶ緑は失われてしまいましたが、静かな丘陵の住宅地であることに変わりはありません。今後も大規模な開発が行われず、閑静な地域であって欲しいです。

  • ファミマ1軒つぶれたので、空白区域は広がっていますが、ローソンができたので面積的には変わってないかも。

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