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作家にちなんだメニューがある本牧間門の「文豪カフェ」に突撃!

ココがキニナル!

本牧に文豪カフェがオープンしました。本牧はかつて山本周五郎が住み、書いた場所です。文豪の名前がついたコーヒー等のレポートお願いします。(もまさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

本牧「Hallo! Café」で2016年11月から始まった企画「文豪カフェ」には、本牧にゆかりある作家をモチーフとしたカフェメニューやマップがある

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ライター:山崎 島

あれよあれよと文豪カフェ(つづき)

 


幸恵さんに、お店についてお聞かせ願いたく候

 
「Hello! Café」がオープンしたのは、2012(平成24)年4月1日。この場所でお店を始めた理由は「主人が学生時代から本牧が大好きで、社会人になってからはこの街に住み、私も結婚後、住み始めました。主人は会社勤めをしながら、ずっとこの街でお店がやりたかったんですって。主人が脱サラをしたことで、お店を始める準備をしました」と幸恵さん。

米軍の宿舎を模したこちらのお店は、もともと串焼き屋さんが入っていたそうで、ご主人はずっと目をつけていたそう。すると、この場所で出店できるようになり、カフェを開いたとのこと。
 


こだわりの家具や小物で飾られたお店

 
幸恵さんいわく、本牧は意外とカフェが少ないそうで、気軽に立ち寄ってのんびりできるような場所を目指して、お店作りをされているのだとか。この日のお客さんは、ほとんどご近所の方で、オープンして5年でだいぶ地域に根付いているように見受けられた。

本牧の昔の写真などが店内に飾られており、かつての本牧も感じられる「Hello! Café」。ではでは、今回投稿にあった「文豪カフェ」とは何なのか? そこでお集まりいただいたのが、こちらの「Hello! Café文豪エンジェルズ」の皆さん。下の写真で左から幸恵さん、吉岡初夏(よしおか・はつか)さん、まるやまひとみさん、古賀通代(こが・みちよ)さん。
 


「文豪エンジェルズ」の方々

 
「文豪エンジェルズ」は山崎が勝手に名付けましたが、この4名が「文豪カフェ」を設立し、運営している。皆さん、本牧にお住まい。「文豪カフェ」の成り立ちなどをお話してくれたのだが、皆さんの掛け合いも見事だったので、会話形式にてお届け。

 

ワイワイ
 

幸恵さん「えーっとまず文豪カフェっていうのは、このお店の企画の1つです。本牧にゆかりのある作家について調査や情報のまとめを行ったり、マップやグッズを作り、販売したりしています」

「企画の起こりは2016(平成28)年の6月30日。本牧神社の大祓(おおはらい)の儀式で、初夏さんと古賀さんに出会って、立ち話してたの。いろいろお話をする中で、もっといろんな人に本牧に来てほしいよね、って話題が出たのが始まりです」
 


店内に飾ってある本牧の古い写真

 
幸恵さん「本牧には昔から山本周五郎ら文豪が住んでいたことがあり、また景勝地が多く、たくさんの小説の舞台になっています。三渓園は有名だけど、そのほかにも実はいろいろなゆかりのある場所や物もあって、それをたくさんの人に知ってもらいたいなあ、と思って話をしたら、古賀さんが面白い漫画を教えてくれました」。
 


旧間門園跡に建つ小さな碑。山本周五郎が愛した海岸の景色がみられるとある

 
古賀さん角川書店の『文豪ストレイドッグス』という漫画が好きで、私も息子の影響で読み始めました。内容は、昔の文豪が現代の横浜を舞台に戦うっていう話なんですけど、これが面白くって」

初夏さん「漫画の主人公である中島敦や与謝野晶子、芥川龍之介ら、本牧にゆかりのある人がたくさん出ていて、ぜひ本牧を舞台に物語を書いてほしいね!! って盛り上がって。そしたら、古賀さんが作者の方にお手紙を書いちゃったの」

古賀さん「毛筆でね」

幸恵さん「そして、それとは別に、ちょうどその時、『なか区ブックフェスタ』というイベントがあったんです。たまたま、その主催者の方がお客さんだったので、何かやらせてもらえないか相談したところ、関係者との縁もあって『文豪ストレイドッグス』とのコラボが実現する形で、『文豪カフェ』を「Hello! café」で行うことになったの」
 


ブックフェスタのパンフ

 
幸恵さん「イベントの文豪カフェでは、本牧にゆかりのある文豪について集めた貴重な資料を展示したり、作家にちなんだオリジナルのコーヒーとスイーツメニューを販売したりしました。集めた資料の中でも貴重なものは、本牧にかつて住んでいた谷崎潤一郎の『細雪(ささめゆき)』の初版本! これは古賀さんが探し回ってオークションに出ているのを見つけてくれました!」

古賀さん「『細雪』の初版本は紙が貴重な戦後に、谷崎潤一郎がどうしても箱型のカバーをつけたいということで、本牧の印刷所へ出向いて製本したそうです。つまり「本牧メイド」のものなんです。みんなで『これはいくらかかっても手に入れよう!』って意気込んでカンパを募り、いざ競り落としたら・・・」
 


7000円ほど。意外とお手頃価格でした

 
初夏さん「グッズは『文豪ゆかりの本牧マップ』を作成したり、カフェメニューには、近くの『本牧珈琲』さんの豆を使用した文豪珈琲を作ったりしました。マップやコーヒーのパッケージを書いてくれたのは、イラストレーターのまるやまさんです。本牧出身で、以前『Hello! Café』でアルバイトされてたんです」

 

まるやまひとみさんが手がけたマップ


それぞれの文豪をイメージしたオリジナルブレンドのドリップコーヒー(230円)

 
本牧ゆかりの文豪をイメージしたコーヒーには、「AKUTAGAWA」「NAKAJIMA」「YOSANO」「TANIZAKI」「SYUGORO」の5種類がある。
 


文豪珈琲は、お土産としても大人気だそう

 
幸恵さん「まるやまさんは、いろいろな絵柄がかけるし、それに初夏さんは元ライターさんで作家について調査し、文章を書いてくれました。本牧には今でもアーティストの方や文化人が住んでいて、今回もいろいろな方の協力を得て企画が進んでいきました」
 


わきあいあい

 
縁が重なり、運を呼び集めて始まった「Hello! café」の企画「文豪カフェ」。地元の人たちが本牧をPRしたいと立ち上がった、勢いのある活動だ。



文豪カフェを味わう

 

お店の真ん中にある文豪カフェコーナー


貴重な資料を手に取って眺められる

 
2016(平成28)年10月1日~11月30日のブックフェスタ期間中の11月1日に、「Hello! Café」で「文豪カフェ」がスタート。スイーツはブックフェスタのイベント期間中で販売終了したが、コーヒーは引き続きいただくことができる。
 


こちらはイベント期間中に提供した芥川龍之介をイメージしたスイーツ

 
芥川龍之介をイメージした「無花果(いちじく)ヨーグルトクルミ入り」は、芥川龍之介の作品の中にいちじくの表現が使われているため、開発したメニューだそう。このほかにも文豪の好物や生い立ちにちなんだスイーツもあり、ぜひまたの復活させてほしい。

今回は文豪珈琲とランチメニューから一品をご紹介する。
 


文豪珈琲「AKUTAGAWA(500円)」

 
芥川龍之介が常連だった「銀座のカフェー」のブラジルコーヒーを3種類の豆で表現したという一杯。
 


小島がいただく

 
普段の記事では、アイスを食べて「うわあ、すごい冷え冷えですね」と謎の食レポをする小島だが、今回は「苦みと酸味のバランスがとれています。香りが強く、ブラックで飲むのがいいかもしれません」とのこと。おお、今日はまともだ!!

山崎はブラックが飲めないので迷っていたら・・・
 


「YOSANO(500円)」をおススメいただきました

 
夫を追ってパリへと渡った、与謝野晶子の情熱をフルーティーな酸味で表現したのだそうで、コーヒーにお詳しいまるやまさんいわく「フランスではコーヒーにミルクを入れる飲み方が好まれます。ミルクは酸味を和らげるために入れるそうで、ミルクと相性が良いのがYOSANOなんです」とのこと。

やわらかい苦みとほのかな酸味が、ミルクをより引き立てるように感じられて良い! ミルクをたっぷり入れてもコーヒーが弱くなることもなく、とても理想的なミルクコーヒーをいただけました。もちろん、ブラックで飲んでも美味しいそうですよ。
 


それから、ランチタイムの人気メニュー「ハローカレー(1000円)」

 
こちらは中辛と辛口が選べるそうで、今回は中辛を注文。スパイスが効いてピリ辛なカレーは、野菜の旨味が溶け込んでいて、まろやかな味わいだった。また、鶏肉、パプリカ、ズッキーニなどの付け合わせが、食べ進めるうえで、カレーを引き立てる良いアクセントになっていい感じ。セットには、コーヒーか紅茶が付いてくる。

本牧にゆかりのある文豪について学べて、味わえるお店「Hello! Café」。カフェメニューはもちろん、見どころ聞きごたえがあるお店だった。今後もいろいろなイベントの企画もあると思うので、「Hello! Café」に足を運んでみたいと思った。



取材を終えて



皆さん、すごい勢いとエネルギーがあった! 本牧ってなんとなくブランド感もあってとっつきにくいのかしらと思ったが、皆さん、ほんとに気さくで楽しい取材をさせていただきました。今、本牧が熱いぜ!!


―終わり―
 

取材協力



本牧ハローカフェ
住所/横浜市中区本牧間門1-7
電話番号/045-263-6404
営業時間/11:30〜16:00 、17:30〜22:00
定休日/月曜日
 

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  • なんか面白そうっすね。今度、近くにいったら行ってみます!

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