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元DeNAベイスターズ選手のセカンドキャリアとは?-眞下貴之さん-

ココがキニナル!

2014年に退団した元横浜DeNAベイスターズ選手、眞下貴之さんのセカンドキャリアとは?(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

現在は、株式会社新昭和の総務部で働きながら、新日鐵住金かずさマジックの投手として、プロ野球とは違う野球の醍醐味を味わっている。

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ライター:山口 愛愛

野球を好きになることからやり直す



退団後にトライアウトを受けるが、「自分を見つめ直す期間が必要だと思っていたので、トライアウトには期待していなかった。野球を続けたいと思っていたけど、それも巡り合わせ」と語る。

野球を続ける道を模索する眞下さんに、新日鐵住金かずさマジックの鈴木監督との巡り合わせが待っていた。かずさマジックとは、湘南シーレックスのころに2軍のオープン戦で対戦していたこともあり、鈴木監督は眞下さんの活躍を見ていたのだった。

「プロ生活で悩んでいる僕を見て、『もう1回野球を好きになることからやり直してみないか?』と言われたんです。本当にありがたい言葉だった」と噛みしめる。

 

背番号51。主に中継ぎで活躍
 

かずさマジックは、複数の企業がその活動を支援している社会人チーム。眞下さんは2014(平成26)年にかずさマジックに入団し、その支援企業のひとつである千葉県君津市の不動産業「株式会社新昭和」に入社した。試合が少ない時期は、丸1日出社をすることもあれば、午前に出社し、午後から練習をするなどして働いている。住宅建築を主とする会社で、荷物の運搬や片付けなどの仕事で体を動かすことが多い。

「まだできることが少ないので、仕事はこれからだと思っています」と眞下さん。その一方で「野球を通して、疑問に思ったことはすぐに言うなどし、人とのコミュニケーションの力はついていたので、そこは仕事に生きていると思う」と話す。

 

新日鐵住金君津球場での練習と仕事を両立
 

社会人野球チームが目指す頂点といえば、都市対抗野球大会と日本選手権の2大大会だ。プロ野球のペナントレースと違い、予選からトーナメントの1発勝負なのが醍醐味である。

「社会人野球は1試合の結果で天国と地獄のような差で、プロとまた違った熱い試合。プロの時は中継ぎに負担をかけないためにも、7回2失点以内で試合をつくり、これを4、5試合続ければ上(1軍)に呼ばれるという思いでやっていました。今は個人の目標は捨てて、とにかくチームが勝てばいいと思って投げています」。

 

強気なピッチングは健在
 

10代で飛び込んだプロ野球のときとは、違う意識が芽生えていた。
「プロ野球は自分の成績次第。みんながライバルで、誰かを蹴落としてでも上にいかなければいけない厳しい世界。しかし今は、チームの成長が大事。僕より若い子も多いし、自分が悩んで野球の勉強をしてきたので、その知識をすべて教えようと思っている。僕みたいに長く悩んでほしくないんです」とプロ野球で培った経験を後輩の指導に生かしていた。

「1人ひとりに思ったことを言うけど、いいなりになるのもいけない。僕はプロのときに曲げたくない部分があっても、へし折られたこともあった。野球人である以上は、自分を信じて曲げないことも大事かなと。気付いたことを伝えて、やりたかったらやればいい、というスタンスでアドバイスしています」と若手の芽を伸ばしていた。

 

1人ひとりに言葉の掛け方も変えている
 

2016(平成28)年の都市対抗南関東大会第2代表決定戦では、元千葉ロッテマリーンズの渡辺俊介(わたなべ・しゅんすけ)コーチ兼任投手が、6回から延長12回まで投げ続け、サヨナラ勝ちを呼び込み本大会出場を決めた。自身は投げていないがこの死闘が「1番の試合。社会人野球の魅力であり醍醐味」と話す。

東京ドームで行われた本戦の1回戦は、ベイスターズ時代にチームメイトだった加賀美希昇(かがみ・きしょう)選手が在籍するJR西日本だった。「初戦であたるね」と電話をもらい、健闘を称え合ったという。

この1回戦で敗れてしまったが、「応援してくださる方々をまずは東京ドーム(本大会)に連れていくことは最低限の恩返しと思い、これからも上を目指したい」と眞下さん。

 

「応援して支えてくれる地域の方に感謝」
 

今でも元チームメイトとの親交は深い。今回の取材はベイスターズ時代の同期、安斎さんの取材に眞下さんが駆けつけてくれ実現した。同期の高卒投手の絆の強さに驚く。

「実は昨日も国吉と元DeNAベイスターズ選手の小林公太(こばやし・こうた)と同期入団の3人でごはん食べたんですよ。国吉はいま出場機会に恵まれてないので、『がんばれよ』と声をかけました。『もう俺らの代のピッチャーはオマエしかいないから、オマエだけはがんばって10年はやってくれ』と言いました」と明かす。「プロで10年やるって大変なことなんです」と付け足した。

 

同期高卒団入団の安斉雄虎さん
 

国吉投手より、ひと足早くプロのユニホームを脱ぎ、一般社会人となった眞下さんに社会人としての心得を聞いてみた。

「プロ野球選手だとしても、いずれはみんな社会に出る。毎日、世の中に興味をもつことが大事。ニュースを見るとか新聞を読むとか」と前置きし、「仕事では1日を大事に、きょうはこれをやろうとプランを立てて行動しています」と話す。

「プロ野球でもそうですが、すぐに結果が出なかったとしても、社会に出てからとか、いつかはちゃんと結果が生きてくる。1日ひとつでもプラスになることをやろうと心掛けていますね」といい、「僕もやっと大人になってきたんで」と笑った。

 

「自分の経験を生かして若手を教える年になった」
 

最後にDeNAベイスターズファンに言いたいことを聞いてみた。「車で寮から横浜スタジアムに行くときに手を振ってもらったり、応援してもらってありがたかったです」

「現DeNAベイスターズ選手の山下幸輝(やました・こうき)は、中学のときのチームメイトで、家まで一緒に帰るような仲。アイツが入ると分かっていれば、ベイスターズでもう少しやりたかったな・・・。ぜひ、応援してやってください!」と締めくくった。

 

期待がかかる2年目の内野手、山下幸輝選手
 



取材を終えて



現役時代の強気な姿勢とは違う意外な一面を出してくれた。23才でプロ野球を離れ、若い選手が自分のように伸び悩みしないようにと育てている。先発ローテーションを奪うことを考えていたプロ時代と若手の芽を伸ばすために水を与える立場で臨んでいる社会人野球。

「大人になった」と笑うが、まだ25才。それぞれの野球経験を糧にし、この先もうひと花咲かせてくれることを予感させた。

そして、眞下さんと安斎さんの貴重な2ショットが実現したので、インタビュー後にお互いのことを語ってもらった。

 

対談の様子は、画像をクリック!

 


―終わり―
 
 

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  • プロ野球選手の厳しさが伝わりました!その経験を若い世代に伝えていっていただきたいです!これからも眞下さん頑張ってください!!

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