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カレーが「関東で2番目に美味い」、江の島の怪しげな「BigSur」とは?

ココがキニナル!

料理界の重鎮・服部幸應氏が「関東で2番目に美味い」と絶賛した「BigSur」。湘南タイムの営業、世紀末・新世紀カレー、夜には壁面に女性と謎だらけ。…キニナル(スさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

「Big Sur」は午後6時“ぐらい”からオープン。「世紀末」は鶏モモ肉、「新世紀」は豚肩ロースが入った元気になるカレー。壁面の女性はお客さん作!

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ライター:大和田 敏子

世紀末カレー、新世紀カレーとは? スパイスが身体にしみわたる!?



いよいよ、カレーをいただくことに。まずは「世紀末カレー(1300円より)」から。
変わったカレーを出したいと1990(平成2)年ごろから始めて月末(現在は月末の土日)に出している、スープがなくなり次第終了の数量限定カレーだ。

 

 鶏モモ肉が1枚ドーンと!


「いっぱい食べて元気になってほしいから、スープの量はかなり多め」とマスター。

 

 スープ皿に具が入りきらないので、ジャガイモとニンジンはご飯の上に

  
ご飯は白米、黒米、玄米を混ぜたもの使っている。

 

 編集部・関本、「世紀末!」いただいてます


「しっかり煮込まれた鶏モモですが、さっぱりしていて食べやすいですね。ご飯はパラッとしていて、スパイスの効いたスープをしっかり吸い込み、ベストマッチです!」と汗を拭きつつ、あっという間に完食!

続いて「新世紀カレー」。これができたいきさつは、2000(平成12)年になったので「世紀末カレー」を名前だけ「新世紀」に変えたのだが、誰もそう呼んでくれないため、新たに「新世紀カレー」として、大きな豚肩ロース1切れを入れたものを考案した。

 

 新世紀カレー(1300円より)。こちらは月初の土日限定で、なくなり次第終了
 

 豚肩ロースが1切れ丸ごと
 

 いただきます!


カレーの味がしみ込み過ぎず、肉の旨みがしっかり感じられておいしい! スープの香りは、ほのかに漢方薬っぽいような!? サラッとしていて旨みとコクのあるスープは、今まで食べたことのない味。そんなに辛くないと思ったが、後から辛みがきて、汗がにじんでくる。すごく身体に良さそうだ。

 

 スパイス3種(左)とコーン、チーズ、ピクルスのトッピングもある


常連のお客さんに人気だという「ヴルスト(ソーセージ)」も焼いてもらった。マスターがスパイスの配合を全て決め、マイスターの資格を持っている人に純正のドイツの製法で特別に作ってもらっているそう。

 

 小麦粉は一切入っていない。本物の腸詰なので形は不ぞろい
 

 今回は特別にヴルストを1本追加で。スパイスの香りが良くジューシーでおいしい!


ヴルスト3本とカレーポテトサラダ、好きなカレーがつく「ヴルストプレート(1800円)」もある。プレートメニューは、ほかにもあり、特に人気のあるのが・・・

 

 ドラゴンプレート(1800円)。好きな種類のカレーを選べる(提供:ミイシマフミコ)


こちらの牛肉とレタス炒めは自家製ステーキソースで。メニュー名「ドラゴン」は、このプレートを考案したお客さんのあだ名だとか。その進化形(?)で「ドラサン」「ドラヨン」というメニューも。ネーミングもおもしろい。

 

 「Booプレート」は「Boo」さんが考えたメニューだそう
 

 カレー以外では「亜細亜んライス(1150円)」も人気!(提供:ミイシマフミコ)


甘辛い東南アジア風の肉入り野菜炒めだとか。
また、手作りのドレッシングを使用したサラダの種類も多く、ちょっと変わったところでは・・・

 

 辛いドレッシングを使った「エンドルフィンサラダ(400円)」(提供:ミイシマフミコ)


辛さに衝撃を受けてエンドルフィン(いわゆる脳内麻薬)が出るということで命名。
聞いてみないと分からないメニューが多すぎるのでは!? でも、そういうところからお客さんとの会話が生まれてくるのだろう。

実は、カレーを出すのとほぼ同時に、マスターはチャイの用意を始めてくれていた。

 

 牛乳を火にかけ何らかのスパイスを。何を入れたかは秘密


ゆっくりカレーをいただいた後にタイミング良く・・・

 

 じっくり時間をかけて煮出したチャイができ上がる
 

 チャイ(350円)。香りも良く、味が濃くてすごくおいしい!


自然な甘みがあり、このままで十分と思ったが、甘くして飲むのがオススメと伺い、砂糖を入れてみた。わ~、おいしい! これは絶対甘くした方がいい。マスターのオススメは6グラムのスティックシュガー1本。インド人は4~5本入れたくらいの甘さを好むとか。

そうこうしているうちに、外の看板に灯りをつける午後8時。

 

 おおっ~! 壁面に美女が現れる


特殊な塗料で描かれ、ブラックライトをあてると浮かび上がる絵だ。1998(平成10)年ごろ、こうしたアートの仕事をしているお客さんから描かせてほしいとの申し出があり、描いてもらった。下絵はアメリカのバイク雑誌にあった絵だそう。

 

 「10年しか持たないと言われたんだけどね。色は少し薄くなったかな」


最後に「湘南Timeって何ですか?」とキニナっていたことを伺う。
「湘南っていうのは、ルーズなんだよ」とマスター。開店は一応午後6時だが、限りなく7時に近い。終わりの時間はきっちり決めているそうだが、事前に電話すれば、ある程度融通しているとか。「急いで来て事故でも起こされたら大変だからね」とお客さんを気遣う。
取材中に来店していたお客さんの帰り際、マスターが声をかける。「明日、元気になるよ」と。取材の帰り道、いつもより、身体が軽くなったような気がした。


 

取材を終えて


 
料理の画像を提供してくれたミイシマさんは「カレーはもちろんサラダも楽しみ! サラダごとに手作りされたスパイスが隠し味のドレッシングがどれも絶品。鎌倉や江ノ島で遊んだ帰りに、Big Surでおいしいカレーと吉田さんとの楽しいおしゃべりが週末のスタイル」と教えてくれた。

また、やはり常連のアキバさんは「初めてBig Surのカレーを食べた時、いわゆるカレーで想像する辛いとはかなり違う方向の味覚で驚きがあった。それから10年以上経つが、こういう味のカレーに、ほかのお店で出会ったことはない」と。

心を込めて作ったカレー、マスターのきさくな人柄が、たくさんの人に愛され続けてきたのだろう。
「できるだけ長く身体に良いカレーを作り続けたい」と言うマスター。これからも元気を与え続ける店であってほしい!

 
―終わり―
 

〈店舗情報〉

Big Sur 
住所/藤沢市片瀬3-17-32
電話/0466-24-0503
定休日/第2・第4火曜日
営業時間/昼(お問い合わせ下さい)夜 18:00(湘南Time)~22:00、金・土は22:45

 

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