夏の風物詩、戸塚区柏尾川の「灯篭流し」がなくなった理由とは?
ココがキニナル!
昨年あたりから、毎年柏尾川でやっていた灯篭流しと戸塚小学校の盆踊りがなくなりました。なぜ?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
スタッフの高齢化により、「柏尾川灯篭流し」が2015年から中止されたことと小学校の改修工事に伴い、盆踊りも中止。今後は「とつか夏祭り」に注力
ライター:はまれぽ編集部
「とつか夏祭り」にシフト
戸塚にはもう、お盆時期のにぎわいは戻らないのだろうか。この点に関して戸塚観光協会の三木孝仁(みき・たかひと)さんに聞いた。
三木さんも灯篭流しについては「数年前から8月16日の当日だけ、灯篭流しのためだけに人を雇わなければなわないほど人材不足だったと聞いている。ノウハウを知る人も少なくなり、復活は難しいかもしれない」と話す。
この光景は見られない?(提供:戸塚区)
戸塚小学校の盆踊りに関しては「盆踊りだけを継続するという考えもあったが、それだけではほかの町内会と変わらない。『とつか納涼大会』として継続するのは困難だと思った」と細川さんの説明を補足してくれた。
観光協会として、今後は毎年7月14日に行われる横浜市の指定無形民俗文化財で、無病息災などを祈念して行われる戸塚区戸塚町「八坂神社」の祭礼「お札まき」と同日に実施した「とつか夏祭り」に注力するという。
2016(平成28)年7月14日の「第1回とつか夏祭り」
細川さんも「区としても今年(2016年)から実行委員会形式で始まった『とつか夏祭り』に協力していきたい」との考えを示した。
三木さんは「『とつか夏祭り』は露店が出てにぎわったが、この地域で盆踊りがないのはさみしい。今年は1回目ということもあり、あれこれやって失敗したくなかったが、この祭りを定着させたいと考えている。今後はいろいろな味付けをして、盆踊りも7月14日にできるようにしていきたい」と話していた。
盆踊りは復活も遠くない?(提供:戸塚区)
取材を終えて
灯篭流しも盆踊りも、お盆の時期に死者を供養する行事であり、街のにぎわいを作り出すツールとしての性質を持ち合わせているものではない。したがって、いくら神事とはいえ「お札まき」と同じ日程に合わせるということは、厳密にいえば正しくないのかもしれない。
しかし、年に1度でも亡き人を思い出す日のきっかけになってくれればいいと思う。
今を生きる人の無病息災を神に祈りつつ、大事な人のなめに仏に祈りをささげる日が同じ日、というのでもいいのではないだろうか。
すべてを包み込むような夏の光が降り注ぐ柏尾川河川敷で
―終わり―
濱俊彦さん
2016年08月11日 11時22分
以前は、戸塚駅のお隣の大船駅近くの柏尾川流域でも、灯籠流しがおこなわれていました。子供の頃(昭和40年代)に参加した記憶があります。7月末頃になると大船観音でもお祭りと言うか縁日があって、少しですが花火も上がっていましたよ。
八景のカズさん
2016年08月10日 06時41分
ご先祖、亡くなった親族への弔いがあって、お盆の時期に祭りや灯篭流しを行う意味があります。外部から引っ越してきた住人は今の地域で弔いの意識が無いので、お盆の行事は祭や花火等娯楽に近いものしか興味を示さなくなっている。田舎や実家に帰れば本来のお盆の行事に参加する人が多いのではと思います。