相鉄・JR直通線が2019年11月に開業。その起点となる西谷駅は再開発されるの?
ココがキニナル!
西谷からのJR直結がいよいよ2019年11月という広告を目にしました。二俣川は、駅前にジョイナステラスが出来て、便利になりましたが西谷は今後駅周辺が発展する予定があるのでしょうか?(なおぴっぴさん)
はまれぽ調査結果!
西谷駅周辺の再開発予定は、今のところなし。それでも住民の一部は直通線開業による人の流れでの変化を期待している。
ライター:濱 マモル
街の意見は南北で異なる
北口を降りると細い路地。写真左手、建物の裏手には国道16号線が走る
相鉄・行政の話を聞く限り、直通線開業に伴う西谷駅周辺の再開発は当面、なさそうに思える。西谷駅の北口には近距離に畑があり、緑も豊富。個人的にはのどかな雰囲気も嫌いではないのだが、住民や商店の方々はどう考えているのだろうか。まずは北口から攻めてみた。
串焼き屋だが、刺身も売りのひとつ
「結局、通ってみないと分からないけど、期待はしていないよ」。タダで聞くのは悪いと思い、緑茶割を飲みながら質問したところ、創業2015(平成27)年、昔から西谷に馴染みがあるという串焼き屋さん「廣」のマスターは、このようにコメント。「道路(国道16号)を広げるって噂もあったけど、全然変わらないしね」と、半ば諦め気味に笑った。
昼から暖簾を揚げる角打ちはリーズナブル。缶詰などをツマミに楽しめる
角打ちを併設する、創業1971(昭和46)年の老舗酒屋さん「白井酒店」の女将さんも、「西谷自体、何もないから・・・」とネガティブなコメント。「昔は西谷のバス停に人が並んだもんだけど、今は隣駅の鶴ヶ峰駅にターミナルができて人も減っちゃったしね。この辺りは農業専用地区だから、それが解除されればねぇ」と、やはり直通線開業にそこまで期待はしていないようだった。
道行く主婦達(いずれも40代)に話を聞いても、同様の回答。とにかく国道、畑が足かせになっていると口を揃えた。
一方、西谷駅の南口
南口を降りると商店が立ち並ぶ
目まぐるしく変化を遂げる相鉄線の各駅と相反して、まるで変わらない西谷駅。諦める気持ち、自嘲気味になるのも分からなくはないが、南口に移動して話を聞くと、あらビックリ、まるで真逆の答えが返ってきた。
新鮮なフルーツが沢山。看板は揚げていない
創業50年を誇るフルーツよしのやの女将さんは「若い人が増えてますよね。子連れさんも多くなりました」と前向きコメント。「魅力ある店が少ないです」「物品販売店よりも整骨院が増えました」と現状を危惧するものの、「直通線の開業で、さらに若い人が増えてくれればいいですね」と期待を寄せた。たまたまサクランボを買いに来た女性(60代)も、同様に人の増加を感じている模様。「南側は保育園が増えてますから、もっと若い世帯が増えるといいですね」と笑顔で答えてくださった。
続いて、個人商店のサンロイヤル金子の店主・金子さんにもお話を伺った。
過去にも「はまれぽ」取材にご協力いただいた金子さん。Tシャツのインパクトが凄い
金子さんはあらゆる楽器を操るマルチプレーヤー。貴重な機材のレスリースピーカーも所有
金子さんは、「道がどうしようもないよね」「快速が止まらないから栄えなくなった」と前置きしながらも「人口は増えているよ。年に100世帯は増えてるんじゃないかな」と発言。「直通線が開業し人の流れが変われば、西谷駅周辺もどんどん変わると思う」と発展を願った。
西谷駅と交差する新幹線の高架
相鉄線と新幹線の共演を収めたかったが、タイミング合わず
駅北側はやや諦めムードで、南側はポジティブな印象。南側には商店街「西谷商栄会」があり、人口の増加を肌で感じられるからこその見解なのだろうが、北側の方々にインタビューした際、ちょいちょい「そもそも直通線が開業したら、JRは西谷駅に停まるの?」と逆取材される場面があった。せっかくだから、これについても相鉄広報担当者に質問。回答は以下の通りだ。
「詳細な運行状況については複数の視点から検討中ですが、お客様の利便性を第一に考えて決定していきます」
これを見る限り、西谷駅の停車が約束されているわけではなさそうだ。どのような判断が下されるのか。ますます西谷の今後から目が離せない。
取材を終えて
現状、西谷再開発の予定はない。駅を挟んで北側の方々は国道16号線や新幹線の高架、広大な農地によりそもそも再開発に期待していなかったものの、南側の方々は直通線開業に伴った人の流れによる変化を願っている。双方で真逆の見解であったことは驚きだったが、いずれにせよ、住みやすい街であり続けてほしいものだ。
―終わり―
クロノスさん
2019年07月29日 18時23分
いろいろ直通、直通は便利な反面遠くの路線の遅延や事故で繋がっているところすべてが影響する。これについても取材してほしかったですね。