順番が滅茶苦茶?保土ヶ谷バイパス付近の橋脚は大丈夫?
ココがキニナル!
保土ヶ谷バイパスから国道246を越える橋脚を建設中ですが、最初の橋は3年も前にできたもの、それもスタイルの違うものが順番がめちゃくちゃに作られてるけど大丈夫なの?(まんにょさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
橋脚のスタイルが違うのは、安全を最優先し、コストなどの問題も踏まえた結果だった。一気には作れないため、計画的に部分ごとの工事を行っている!
ライター:吉澤 由美子
橋脚のスタイルがバラバラな理由
高架部分には、3種類の橋脚が使われる。
T字型の橋脚は、鉄筋コンクリートと、全て鋼で作られたものの2種類。
鉄筋コンクリートは、地面と接する面積を広く取れる場所で、高架がそれほど高くない一般的な場所で使われる。高架同士が交差するなど、高さが必要で、なおかつ設置できる面積が限られている場合には、より強靭な鋼の橋脚となる。
もう1種類は門型の橋脚。これは橋脚が左右2つにわかれているので、中心部分の視界が広く取れるのが特徴だ。
鋼の橋脚は細めで高い ※画像:川崎国道事務所
コンクリートの橋脚はずんぐりしている ※画像:川崎国道事務所
門型の橋脚※画像:川崎国道事務所
もともと国道16号の上を高架でまたいでいる国道246号のさらに上に高架を通すこともあり、国道246号との交差点に近い場所では、視界を遮らず安全性を高められるよう門型が採用されている。
橋脚のスタイルが統一されていないのは、安全性の問題を最優先し、その上でコストなどの問題も踏まえて検討された結果。それぞれの場所で必要とされている条件に合わせて設計されており、その上でコストを最小限に抑えるためスタイルが違っているとのこと。
また、全体の安全性については、阪神淡路大震災から変更された設計基準を使っている。
町田立体事業の効果
「完成したら車の流れは劇的に変わります。楽しみにしてください」と力強く須藤さん。
町田立体事業は完成したら、慢性的な渋滞ポイントとなっている東名入口交差点の渋滞が緩和され、横浜町田インターチェンジとのアクセスも向上し、周辺道路への迂回車両も減少する。
ただし、横浜町田インターチェンジ近くで出たい車が数珠つなぎになっている東名高速道路の出口渋滞については、ランプのカープがきついことも大きな要因となっているため、この部分の変化はあまり大きくないかもしれないとのこと。
メリットは交通の利便性や安全性だけではない。都市計画により住居系の用途が指定されている地域には10mの環境施設(歩道や植栽など)が設置されるため、騒音や振動が軽減される。
環境施設帯で騒音や振動、大気汚染の軽減が図られる
※画像:川崎国道事務所
そしてこの道路は、地震などの災害時の避難路や緊急物質の輸送路などの役割も果たし、その広い道路空間により火災の延焼防止など防災空間としての機能も発揮する。
さまざまな効果が期待できる町田立体事業。完成が楽しみだ。
取材を終えて
保土ヶ谷バイパスから国道246号を越える高架の自動車専用道を作る町田立体事業。高架を支える橋脚のスタイルがさまざまなのは、安全性の問題を最優先し、その上でコストなどの問題も踏まえて検討された結果だった。また、一度に全体を整備することが不可能なため、計画的に部分ごとの工事が行われていた。
来年には国道246号の高架のさらに上を、町田立体の道路面をせり出すようにしてつなげる大スペクタクルな工事も控えているらしい。ぜひ取材して、その大スペクタクルを紹介したい。
渋滞緩和のための工事が行われている間は、さらに混雑してイライラがつのるけれど、このままいけば完成まであと2年半ちょっと。劇的に変わる車の流れを楽しみに待ちたい。
※川崎国道事務所の図面等に関しては、今後の詳細な設計の実施、関係機関との調整等により変更することがあります
― 終わり―
川崎国道事務所
住所: 〒213-8577 川崎市高津区梶ヶ谷2-3-3
電話:044(888)6411(代表)
http://www.ktr.mlit.go.jp/kawakoku/
※川崎国道事務所ホームページには、事業の案内の他、大山街道や東海道のガイド、クイズ形式で安全について学べる子ども向けのコンテンツなどもあります。
町田立体事業
http://www.ktr.mlit.go.jp/kawakoku/16/machida/
お茶太郎さん
2014年09月12日 01時16分
八王子バイパスまでつながったらいいのになー。劇的な変化には大いに期待してます。
Q-cahnさん
2014年04月10日 23時22分
サクラダファミリアのような工事は、本当はいつ終わる??石油ショック前と思われる当初計画の構造を壊しながら、今の形が少しづつ進んできました。国の予想で無く、独自の予想を盛り込んで欲しかったと思います。
ushinさん
2012年09月23日 14時59分
精密機器のミクロン単位の精度にも驚かされるが、このような巨大構造物もミリ単位の狂いもなく接続されるというのが日本の技術。心配することではない。