市場ならではの満腹ランチ！

市場の様子は分かったが、この市場に集まる人のもう１つの目当て、市場食堂にも潜入してみよう。投稿にもあったように、区外から通う人もいるほどだ。
市場には荒井商事が展開する「源太郎そば」のほか「市場寿司」、定食の「いちまさ」、「埼玉屋」の4軒が入っている。
各店舗で注文し、テーブルで味わう昭和庶民のフードコートといった雰囲気。
　

市場食堂は別の棟
　

11時ごろはすいているので狙い目
　

ダイエット中の編集長・吉田とともに各店舗のメニューを満喫する。
最近、吉田は脂の多い食事を控え、水と野菜を多めに摂る生活を心掛けているが、市場の取材があることを言い訳に、今日だけは解禁日としてとんかつも寿司も食べると言い張る。
　

が・・・臨時休業だった！
　

どれだけ吉田の普段の行いが悪いことか。埼玉屋さんへは別日に来ることにし、気を取り直してほかの3軒で注文。

まずは「源太郎そば」から。営業時間は平日午前7時から午後7時、休日は午前7時から午後2時まで。ちなみに源太郎は荒井商事の創業者、荒井源太郎氏の名前からつけられ、ここで始めて2年。埼玉県などでも出店している。
　

かけ、冷やもり290円～と安心価格！
　

どれもお手頃な値段だが、午前11時までは朝定食があり、さらにお得！　温泉卵がのった「たぬき」と、甘辛醤油がじゅっと染みたいなり2つが付き、390円。
　

満足のコストパフォーマンス

次に、三崎直送のマグロが自慢、営業9年目の「市場寿司」では、「12貫赤中（赤味と中トロ各2貫入り）にぎり1380円」を。厚みのあるネタは鮮度が良いのはわかる。営業時間は午前10時から午後2時まで。
　

メニュー数も豊富！
　

「ネタがツヤツヤ」と喜んでいると、「キレる包丁じゃないとネタは輝かないんだよ！」と声が聞こえてきた。
　

新鮮なネタも職人の手さばきがあってこそ生きる
　

穴子やエビ、イクラもあり豪華

続いて、ここ荒井市場で4年ほど営業しているという「いちまさ」で。11時までのモーニングセットの「目玉焼き」390円や、ランチ日替わり定食500円もあるが、今回は生姜焼き定食750円を注文。営業時間は午前10時から午後8時、休日は午後6時まで。
　

オーダーする吉田も鼻息が荒い様子
　

醤油ベースでさらっとした味わいの生姜焼き
　

吉田はダイエット中のため、まずはキャベツの千切りから
　

筆者は「源太郎そば」のたぬきセットを
　

具だくさんでそばもツルツル、390円とは思えない。

正午ごろになると、主婦グループや会社員、パチンコ店のお客さんが集ってくる。日によっては満席になることもあるそうだ。

さて、後日改めて「埼玉屋」を訪れ、ようやく「ソースカツ定食」ごはん大盛り（730円）にありつけた。ここ荒井市場の食堂で32年続いているという埼玉屋。営業時間は午前7時から午後2時、午後5時から午後8時まで。
　

閉店まぎわ、午後7時半にかけこむ
　

ソースカツ定食（普通盛りは）680円
　

どどーんと大きさに驚くソースカツ
　

トンカツ定食680円もファン多し

黒コショウで下味をつけたロースが、ざくざくの衣と相まって、埼玉屋オリジナルのソースカツに！　味もさることながら、ソースカツ定食の肉は160～170グラム、トンカツ定食は130～140グラムというボリューに大満足。人気があるのも頷ける。
　

大きい！　うまい！　
　

炭水化物最高！　

ソースカツ専用のデミグラスソースは普通のソースと味が違い、フルーツの風味を感じる。
コショウのきいたカツのスパイシーな味わいを、ほのかに甘いソースのやわらかさが追いかける。ボリュームだけではなかった。

こちらでは、近隣の学生のお客さんにちょっとしたサービス（大々的には打ち出していないそう）をしていて、店主の瀧澤さんの人情あふれる人柄もファンが多い秘密のようだ。
　

ほかのメニューもボリューミーなのに低価格
　

吉田：「ここのメニューを全部食べたい」
　

「学生が可愛くて面倒を見てしまう」という瀧澤さん

しかし、残念なお知らせが・・・。瀧澤さん夫妻が商売から引退し、50歳代の息子さんもゆっくりしたいとの思いから、ここ荒井市場での33年の営業を終え、2015年4月に閉店予定。
来年の春までしか味わえないのだ。常連さんも、初めて足を運ぶ人も食べ納めをしてほしい。荒井市場で買い物しがてら、食事も楽しんでほしい。
　

取材を終えて

住宅街の中にあり、無料送迎バスで人が集る市場は、栄区のオアシスだ。日常のまとめ買いや、バーベキューやパーティーなどのイベントでも重宝するだろう。
ふだん、テレビ撮影や取材を断っているという埼玉屋だが、2度足を運んだこともあり、特別に取材に応じてくれた。感謝。

横浜市内にも静かな市場が増えている状況だが、人情と活気が感じられる市場であった。
今回荒井市場を紹介したが、まだあまり知られていないおすすめの市場があればコメント欄から教えていただきたい。
　

―終わり―
　
荒井市場
住所／横浜市栄区金井町467
電話／045-851-6230