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シカが柵を飛び越えて乱入!? 海と住宅に挟まれた西湘バイパスに「動物注意」の標識があるのはなぜ?

ココがキニナル!

西湘バイパスにシカが飛び跳ねているシルエットの「動物注意」の標識がある。海と住宅に挟まれて柵もある道路に標識を立てて注意をするほど動物が侵入してくるの?(じゅんちゃんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

侵入してくる実績はなし。ただ、西湘バイパス周辺にシカの目撃情報があり、危険と判断された場所だったため、標識が設置された。

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ライター:すがた もえ子

標識の管轄探し!



道路標識は警察の管轄というイメージに反して、インターネットで調べてみると標識の管轄は国土交通省の場合と、各自治体の場合の2種類があるようだ。

そこでまずは国土交通省に問い合わせをしてみた。
すると「うちでは国道のみの管轄になりまして、市道は横浜市になります」ということだった。
 


神奈川区三ツ沢西町へ
 

国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所


国道の管轄は「国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所」。ありがたいことに直接お会いしてお話を伺えることになった。
 


よろしくお願いします


今回ご対応いただいたのは、国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所交通対策課交通対策課長の山田利一(やまだ・としかず)さんだ。

横浜国道が横浜市内で管理している国道は、国道1号(一部、横浜市とNEXCO東日本の管理あり)、国道15号、国道16号、国道16号保土ケ谷バイパス、国道246号、国道357号になるという。
ちなみに横浜市の国道で動物注意の標識がある場所は、保土ヶ谷バイパス沿いに設置されている5つとのことだ。
 


こちらが設置場所になる
 

保土ヶ谷バイパス内にある動物注意の標識


5つある動物注意の標識の種類はすべて同じで「タヌキ」だそうだ。
黄色地に黒いシルエットの標識は見たことがあるが、保土ヶ谷バイパスの標識は白いタヌキ! これは珍しいのではないだろうか。
ふわふわしていて触り心地のよさそうなタヌキだ。あと、ちょっと太り気味な気もする・・・。

保土ヶ谷バイパスといえば、24時間で16万8000台の車が行き来する交通量が全国で1番多い道路だ。
 


野生のホンドタヌキ(663highland Wikimedia Commonsより)


タヌキが原因となる事故は聞かないそうだが、2014(平成26)年度に横浜国道事務所へ「タヌキが死んでいる」と報告が入ったのは17件あった。やはりタヌキはいる!

「動物注意」の道路標識は、実際に動物が出没する場所へ設置されており、保土ヶ谷バイパスはタヌキが多いため、タヌキの絵柄の警戒標識が建てられているのだ。
 


そのほかのキニナル質問も


「ところで標識の絵は誰が決めているんですか?」
同じ動物注意の道路標識でも、絵柄が違う場合があるのはどうしてなのか。筆者が、ずっとキニナっていたことを伺ってみた。

「標識設置の工事を請け負った会社と打合せを行い、絵柄をきめてから標識を作っている会社に注文をしています」と山田さん。標準となる絵柄はあるが、道路管理者によっては多少デザインに差が出てくるようで、絵柄については、工事を請け負った会社と打合せをして決めているそうだ。



横浜市内の市道にはいくつ設置されている?



横浜市道路局管理課に伺ったところ、市道は各区の土木事務所が管轄になるというので、市内全18区の土木事務所へ問い合わせをさせていただいた。
 


結果はこのようになった。設置していない区が大半のようだ


それでは設置されている場所を見てみよう。まずは旭区から。
 


旭区は森のそばを通っている道路に設置。野境道路沿いにある
 

旭区の動物注意はこちら(画像提供:旭土木事務所)


旭区の動物注意は、黄色いひし形の警戒標識ではないものだ。

次は瀬谷区だ。
 


瀬谷区は4ヶ所
 

瀬谷区の動物標識はこちら(写真提供:瀬谷土木事務所)


海軍道路沿いに設置があり、いずれもタヌキの標識だという。
こちらも旭区と同様に、黄色いひし形の警戒標識ではなかった。よくみると旭区の物と絵柄が違う!

次は緑区を見てみよう。
 


こちらは緑区。1ヶ所の警戒標識がある
 

黄色いひし形に黒い動物のシルエット


三保市民の森や新治市民の森、よこはま動物園ズーラシアなどが周囲にあるため、タヌキが出没するのも頷ける場所だ。

栄区はこちら。
 


上郷町555、上郷町402、栄高校近辺に2ヶ所設置あり
 

こちらも黄色いひし形の標識


この黒い動物のシルエットの絵柄が標準の警戒標識のようだ。同じ動物注意の警戒標識でも、管轄が違うために絵柄が違っているのが面白い。



取材を終えて



本来はエリア外の西湘バイパスだったが、行ってみると実際にシカを見たことがあるという人のお話も伺うことができた。動物注意の標識というと、もっと人気のない場所に設置されているのかと思っていたが、調べてみると交通量の多い道路に設置されているのには驚いた。

描れている絵も緑区や栄区のような「標準」のほかに、保土ヶ谷バイパスに設置されている白いタヌキのように道路管理者によって差があるのも意外だった。

車で移動する際は気を付けて見ていると、同じ動物でも絵柄の違う動物注意の道路標識を見つけることができるかもしれない。



―終わり―
 

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  • 今や人間が彼らの生活区域に家を建てているのだから当たり前。

  • 鹿は元々平野の動物で以前は海岸近くにも広く分布していました。そこに人が住み始めたので仕方なく今は山に潜んでいるんです。つまり平野に居ても全くおかしくないわけですよ。

  • 釜利谷地区の市道で、タヌキにしては胴が細い、猫にしては鼻が長い動物が道路を横切るところを時々見かける。もしかしてハクビシン?

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