心の労働災害から身を守るには? 教えて○○さん! 「弁護士」編
ココがキニナル!
日常生活の疑問やトラブルを、はまれぽがイチオシする専門家が分かりやすく解説! 第12回は弁護士が教える「心の労働災害」について
ライター:はまれぽ編集部
職場のメンタルヘルスについて、事後の救いがあることは分かった。
しかし、そこまで追いつめられる前になんとかならないものか。田井さんは、労働によってつらいと感じたら、すぐに労働基準監督署や弁護士などの労働法のプロと、病院に相談することをすすめる。
「“弁護士には相談しづらい”なんて感じている場合ではありません」
「30代~40代の会社の役職者に多いのですが、多すぎる仕事量を深夜まで残ってこなす毎日に加え、立場上、部下にも上司にも弱音を吐けない。責任感に押しつぶされそうになりながら一人で抱え込んでしまい、自殺願望が芽生えてから相談に来られます。そこまで苦しみ抜く前に、対処法を探しに来てほしいのです」
取返しがつかなくなる前に相談を(フリー素材より)
田井さんは続けて、「何をしても楽しくない、不安で仕方がない、食欲がない、憂鬱である、不眠、めまい、嘔吐などの症状がどれか一つでも1ヶ月以上続くようであれば、医師に相談を」と促す。
これらの症状は精神障害の初期段階であり、メンタル面から身体に不調が現れているため、
精神科や心療内科を受診すべきとのこと。
とにかく早めに行動することが、未来の生活を守ることになる(フリー素材より)
そうはいっても生きていくために「仕事」はついて回るもの。家族という守るものがあればなおさら「働かないわけにはいかない」と、無理をしてしまう人が多いと思うが・・・。
「それでもやはり、誰かに相談することが大切です。先ほど例に出した労働基準監督署や弁護士など以外にも、無料の相談ダイヤルなどもある。代わりに友達や家族がプロのところへ相談に行ってもいい。すぐには『裁判』などの大きな話にならないので、人を頼ることから自己防衛を始めてほしい」と話してくれた。
「しょうがない」で終わらせずに、助けを求める勇気を(フリー素材より)
まとめ
ストレスを耐え抜くタフさが求められる社会だが、個人の耐性、許容量に差があることを認識しなければならない。
自分自身の許容量はもちろん、周りに気を配れる人であることが、こうしたトラブルを防ぐきっかけになるのだと考えさせられた。
―終わり―
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八景のカズさん
2016年08月09日 08時16分
社訓に「根性」と入っている会社は避けた方が良い。