宮川町と福富町で1000ベロはしご酒。ほぼ300円、酒屋さん直営、角打ち、〆ラーメンを堪能!
ココがキニナル!
宮川町~福富町で1000ベロしてから〆のラーメンを食べたい! 知る人ぞ知る穴場のお店をはしごしました。(はまれぽ編集部のキニナル)
ライター:はまれぽ編集部
福富町の角打ち「フクミ」
「たなぼた」から伊勢佐木町方面へ真っ直ぐ行き、炭火やきとり「鳥浜」の手前で左折。通りを20秒ほど進むと、左手にタバコの自動販売機が並ぶ「福実商店」に到着。
「たなぼた」から約2分!
入口めっちゃ狭いけど・・・
場所を知らなければ通り過ぎてしまうほどの狭いドアから恐る恐る入店。
1畳ほどの細長いスペースで缶のお酒を飲むおじさまがチラホラ。カウンターの奥にはお酒とおつまみの乾物がズラリと並んでいる。
なぜか電車の吊り革がかかっていた
塩豆、あじ、こまい、するめなど、酒飲みには嬉しいラインナップ
さばみそ煮や赤貝、コンビーフなどの缶詰と一緒にチーカマやカップ麺などが並ぶほか、
明らかに手作りっぽい梅干とらっきょうの瓶を発見!
入口付近にはタバコを販売する出窓もあり、時折タバコを買う人と目が合う。知る人ぞ知る“いきつけ”のような雰囲気があり、パシャパシャと撮影するのも忍びない。ここはまずお酒を注入してから紐解いていこう。
よく家で飲むレモンサワー2缶(150円×2)とともに、梅干し(100円)、ラッキョウ(3個で100円)、こまい、あじ、かわはぎ(各100円)、するめ(120円)を注文。しめて920円也!
写真を撮る前にラッキョウとするめを食べちゃいました(笑)
大ぶりの梅干しは崩しながらチョビチョビと食べ、乾物シリーズは手でちぎりながら口の中に放り込む。キュッと身がしまったラッキョウはジューシーで底力が沸いてくる気がした。こんな飲み方をしたのは初めてで、すごく楽しい。
隣でお茶割りを飲んでいた常連さんが、「私は上大岡の方から来ているんだけどね、今日は奥さんに内緒なんだ。あまり飲むなって言われててね(笑)。でも今日は大きな仕事が一段楽したから特別!」と笑顔で話しかけてくれた。
常連のおじさまと横浜について語る
「昔はこういうお店がいっぱいあったんだよね。今の若い子たちにも角打ちの良さを知ってもらいたいなぁ。せっかくのご縁だから一杯おごらせてよ!」と、宝焼酎のお茶割りをご馳走してくれた。
「これなら糖質もプリン体もゼロだから、奥さんにバレても怒られない!」らしい
独特な雰囲気の中で缶チューハイを飲む気分は、家飲みでは味わえない奥深さがある。隣合ったおじさまと忌憚なく話をしたり、ソープランドの「角海老(かくえび)」についてやたら詳しいおじさまの熱弁を聞けるのも角打ちならではなのかもしれない。
知っている人は知っている(?)角海老のうちわが持ち帰り自由
カウンターの奥にもお酒を飲むスペースがあり、数人で訪れたサラリーマンが立ち寄っていた。大騒ぎするふうでもなく湿っぽい様子でもない。先ほどの「たなぼた」とはまた違って、福富町のディープな空気を感じながらレモンサワーを流し込んだ。
壁には昭和54年の元号が記された「酒類店頭量り売りについて」の張り紙が掲げられており、その歴史の長さもうかがえる。
常連さんはボトルキープが多い
聞けば、メニューには載っていない手料理も頼めば出してくれるらしいので、再訪する際に挑戦してみたい。一人で入るには勇気がいるが、ディープな横浜を感じたい方にはとっておきの場所かも。
〆ラーメンは野毛の「からくさ」まで!
アルコールも十分に回って、あとは〆のラーメンで完璧なはしご旅となる。
事前に仕入れた情報によれば、オープンして間もない居酒屋で数量限定のラーメンを出しているらしい。しかも元某有名ラーメン店主が作っているというから、これは是非食べてみたい!
ということで、野毛仲通りと野毛小路をつなぐ細い路地へやってきた。
お目当ては、酒処「からくさ」
酒処「からくさ」は2018(平成30)年8月にオープンしたばかりのニューフェイス。老舗ふぐ屋さんだった店舗を改装して古民家風の立ち飲みバーに変身したという。
細い路地にすっぽりと収まっている
3階建ての店内は1階が立ち飲みスペース、2階が完全予約制のお座敷になっている。
明るく広々とした店内は女性も入りやすい雰囲気!
ちなみに2階はこんな感じ
ドリンクはオール500円で料理がオール300円。定番のドリンクをはじめ、なみなみスパークリングや丸ごと凍結フルーツサワー、シャンパングラスで飲む果実酒など、味はもちろん見た目にも気をつかったラインナップが女性のお客さんに人気なのだとか。
メニューはこちら!(クリックして拡大)
料理はラーメンと同じ出汁と辛味噌を使用した「野毛のすじ煮込み」が人気で、その日によって異なる「本日の限定メニュー」も外せない。今の時期はおでんもオススメだ。
すじ煮込みは舌がピリピリと痺れる辛さ
おでんは2個で300円、こちらもラーメンと同じ出汁で煮込んでいる
からしの代わりに特製辣醤(ラージャン)をつけて食べる
この時点で料理へのこだわりや気合を感じる。一体ここでどんなラーメンを食べられるのだろう。取材日は特別に開店前にラーメンを作っていただいた。
「からくさ」で食べられるのは、「からくさのラーメン」と「からくさのまぜそば」の2種類。ラーメンは午後10時からの提供で、合わせて10杯の数量限定だ。
噂を聞きつけてラーメンだけ食べに来るお客さんもいるので、すぐに売切れてしまうのだとか。
サイズは1人前(500円)と大盛りから選べるので、自分のお腹と相談して決めるのがベスト。
「〆られるか分かりませんよ」と不適な笑みを浮かべる鈴木店長
店長の鈴木さんは、某有名激辛ラーメン店を営んでいた方で、からくさでも辛味噌ラーメンをベースにしたを提供している。「ガツンとくるパンチを味わってもらいたいので容赦はしません!」とのこと。
ふふふ。こちらも辛いものシリーズで鍛えた舌を甘くみないでほしい。ある程度の辛さであれば乗り越えられるので心配は無用なのだ。
今回は分量のチェックも兼ねて、ラーメン(大盛り)とまぜそばをオーダーした。
5分もしないうちに、まずはからくさラーメンが到着
テーブルに運ばれてきた段階でスパイスの香りが脳を刺激する。「これ絶対辛いやつだ」とほぼ確信しつつ、鈴木店長オススメのパクチー乗せ(料金は未定)でいただきます!
まずはスープを一口・・・
口に入れて10秒ほどすると、じんわり辛さが襲ってきた。四川料理の花椒(ホァジャオ)のような舌がピリピリと痺れる辛さだ。辛さには慣れているので飛び上がるほどの刺激はなかったが、それよりも鼻を突き抜ける香辛料に食欲をそそられる。
鈴木店長いわく約15種類のスパイスが入っており、スープは魚介を強めに炊いているそう。スパイスが強いので魚介のエグミはまったく感じなかったが、器の底からしっかり混ぜるとふわっと魚介のうまみが香る。
平打ちのちぢれ麺。ご友人のラーメン屋さんから購入しているのだとか
麺は歯切れが良く、スープが染み込むスピードはやや遅め。スープのパンチに負けないしっかりとした麺だった。また、粗みじんのタマネギのシャキシャキ感とパクチーの爽快感が痺れる辛さと程よく調和して、いろいろな味を楽しめる。立って食べるのも新鮮でいい。
〆るはずで来たのに、気付けばテーブルには生中が置いてあった
もう飲まないつもりで来たのに、飲まずにはいられない。鈴木店長の言う通りだ・・・〆るつもりがアルコールを欲する体になってしまった。
ゴクゴクとビールを流し込みスープを完飲する手前で、まぜそばがやってきた。
「野毛のすじ煮込み」と温泉卵が上にかかっている
見るからにお酒進むやつじゃん・・・
まぜそばはラーメンよりも辛味噌の旨味を感じられる。こちらはピリ辛なので、辛いものが苦手な人でも大丈夫そう。スープが少なくラーメンよりも麺が伸びづらいので、お酒を飲みながらゆっくり味わってもいいだろう。
圧力鍋で炊いたすじ肉は口の中でほどけ、酒の肴にはもってこい。これも作戦のうちなのか、まんまと引っかかり結局2杯飲んじゃいました。
なみなみスパークリングを頼んでしまった
辛さは3段階から選べて、一番上は普通の10倍辛いらしい。次はもちろん一番辛いやつに挑戦しよう。
場合によっては〆られないが、お酒を美味しく飲めるラーメンを食べたい時には是非、午後10時以降にからくさまで足を運んでみてほしい。
取材を終えて
「きよ」「たなぼた」「フクミ」は、女性一人だとちょっと入りづらいなぁと思っていたお店。
諸先輩方の飲み方も勉強になりました
実際に入ってみると実に楽しい時間を過ごせた。平日の早い時間でお客さんが集まってくる前だったのも良かったのかもしれない。
今回は1000ベロなので見送ったが、次回は赤貝の缶詰を注文したいと思う。
ー終わりー
居酒屋立ち呑み「きよ」
住所/横浜市中区宮川町2丁目
たなぼた
住所/横浜市中区福富町西通34−1
電話/045-271-2564
営業時間/平日:午後5時~午後11時、土曜:正午~午後8時、日曜:正午~午後5時
定休日/水曜
福実商店「フクミ」
住所/横浜市中区福富町仲通3-1
からくさ
住所/横浜市中区野毛町2-68-4
電話/045-252-9777
営業時間/火~土:午後5時~午前0時、日曜:午後3時~午後10時
定休日/月曜
※今回お邪魔したお店はすべて、代金をその場で支払うキャッシュオンです。また情報は取材当時のものです。営業時間などの記載がない店舗についてはご自身でご確認ください。
chidori ashiさん
2019年01月19日 04時10分
野毛はもう三十年前からテレビ取材の前撮りで通っていた。店主が亡くなり廃業のハガキが届くたび、淋しさがこみ上げてくる。