銭湯に歴史あり! 横浜の銭湯をテーマに展覧会とスタンプラリーが開催中
ココがキニナル!
センター北駅近くで、「銭湯と横浜」と題したポスターを発見。その内容は?(はまれぽ編集部のキニナル)
はまれぽ調査結果!
横浜市歴史博物館と横浜開港資料館で、横浜の銭湯を知る企画展を開催。さらに企画展とタイアップした市内の銭湯をめぐるスタンプラリーも
ライター:はまれぽ編集部
昭和の銭湯を知る
取材を終えて移動中に横浜市営地下鉄センター北駅の近くで、興味深い展覧会のポスターを見つけた。
写っている当時の人の笑顔がまぶしい
どうやら横浜の銭湯をテーマにした展覧会のようで、昭和のレトロな文化が好きな筆者・オオミヤとしても気になったので、会場の横浜市歴史博物館へ。センター北駅から徒歩5分ほどの距離だ。
横浜市歴史博物館へ
企画展のテーマは「銭湯と横浜 ちょっと昔のお風呂屋さんへようこそ!」。この企画展は主に昭和の銭湯にスポットをあてつつ、戦後の横浜の銭湯の移り変わりや人々の暮らしを伝えるという内容。
企画展だけの見学なら入場無料で、展示品の撮影も一部を除き自由。昭和の銭湯の様子やそこで暮らしていた人々の姿を、実物や展示写真で知ることができる。
開催は2018年3月21日(水)までと残りわずかなため、興味のある方はお早めに!
展示室入口のパネル。ノスタルジー満点
銭湯の象徴、黄色いケロリン桶などの道具類
展示室には以前、惜しまれながらものれんを下す前の様子を取材した戸塚区の「矢部の湯」から博物館に寄贈された番台や体重計なども。これらも立派な文化財だ。
矢部の湯の調度品に再会
当時の銭湯の従業員の皆さんや家族の写真。いきいきした様子が伝わる
昭和40年代には約350軒もの銭湯があった
まだ住宅事情も良くなく、家庭風呂が普及していなかった時代、銭湯は地域のコミュニティとしても機能していた。銭湯が近所付き合いの場だった時代の空気を感じられる。
また本展と連携して、横浜開港資料館では企画展「銭湯と横浜-“ゆ”をめぐる人びと-」を開催中。こちらは時代をさかのぼって開港期から戦前にかけて、横浜という都市の発展に市内の浴場や温泉がどうかかわってきたか、より学術的な資料をもとに伝える展示となっている。会期は2018年4月22日(日)まで。
銭湯を巡るスタンプラリー
このふたつの企画展と連動して開催中なのが横浜市浴場協同組合による「横浜湯めぐり手帳」スタンプラリー。横浜市歴史博物館と横浜開港資料館のどちらかの企画展を観て、会場で配布しているシートにある銭湯でスタンプを集めると、個数に応じて景品がもらえる。景品の交換期限は2018年4月22日(日)とのことで、この春に銭湯めぐりを楽しんではいかがだろうか。
スタンプシートは折りたたんで冊子状にして持ち歩ける
こんな風にスタンプが押されていく
はまれぽでも過去に何度も取材してきた銭湯。松美湯や仲乃湯(南区)、親松の湯(神奈川区)、間門湯(中区)に萬歳湯(西区)、いなり湯(中区)などなど、それぞれに歴史と個性を持った銭湯がこのスタンプラリーにも参加している。
企画展とスタンプラリー、ふたつの取り組みを見ていると、昭和ノスタルジーの対象としてだけではない、現代の銭湯の役割も見えてきた。
大規模災害の時には水を貯めておくタンクを消防の水源にしたり、一時的な入浴施設となることも想定されているのだ。地域のどこに銭湯があるか覚えておけば、いざという時に頼れる存在でもある。
企画展会場でも配布している、横浜市浴場協同組合による銭湯マップ
市内の銭湯と配水池、緊急タンクの場所が示され、災害対策マップにも使える
普段は銭湯に縁がない若輩の筆者だが、昔から市井の暮らしにとけこみ、心も身体もあたたまる暮らしを作ってきた銭湯が、今まで以上に身近に感じるようになった。
―終わり―
横浜市歴史博物館
住所/横浜市都筑区中川中央1丁目-18-1
電話/045-912-7777
開館時間/9時-17時(常設展チケット販売は16時30分まで)
休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)
横浜開港資料館
住所/横浜市中区日本大通3丁目
電話/045-201-2100
開館時間/9時-17時(入館は16時30分まで)3月23日(金)は展示室のみ午後7時まで開館(入館は午後6時30分まで)
入館料/大人200円、小中学生100円
団体(20名以上)大人150円、小中学生80円
(毎週土曜日は高校生以下無料)
休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)
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