「家系ラーメン全店制覇への道」 今回お送りするのは、食べごたえのある極太麺を使用し、腹の底から満足感を味わえる「豚骨番長」「せんだい」「萩原家」の3店舗を一挙お届け!!
横浜市内の「家系ラーメン」店を全店調査するという無謀とも呼べるこの企画。前回は番外編として横浜市外に本店を構え、そこから支店として横浜市に上陸した店舗、名付けて「逆輸入系」家系ラーメン店を3店舗紹介してきた。

逆輸入だけどクオリティ抜群!(by 編集部・長谷川)
某日、家系プロジェクト本部では今後の方針を決めるべく、ミーティングが行われていた。だが、その中にマーコ氏の姿がない。まさか、なにかあったのでは・・・そんな重苦しい空気の中、編集部・松山のスマートフォンから軽快な着信音が鳴り響く。
マーコ氏だ――
即座に松山からスマートフォンを奪い取り、受信ボタンをタップする。「マーコさん! いまどこにいるんですか!?」。千葉が声を荒らげ対応している。電話の向こうではマーコ氏がなにかトラブルに巻き込まれたのだろうか?
「つ・・・ついに・・・極太麺の家系ラーメン店をはっけ・・・ゲブゥ!」

マーコ氏の身にいったい何があったのか!?
そんな最後の声(?)を残し、着信が切れる。いったいマーコ氏の身になにがあったのか? GPS機能を使ってみると、横浜市某所にマーコ氏のスマートフォンが反応している。そこでマーコ氏の安否を確認すべく、新人ライター・千葉こころを引き連れ現地へ飛んだ。
太麺に濃厚スープが絡みあう! 「豚骨番長」
GPS機能が反応したのは、家系プロジェクト本部からほど近いところ。どうやら京急線日ノ出町駅から徒歩4分にある家系ラーメン店「豚骨番長」の店頭付近のようだが、姿がない・・・。「いったいどこへいったのか・・・?」
そう思い、ふと横の建物入口を見てみると・・・

なにやってるんですか!?
「いや~メントスガイザーをやって一気飲みしたら、えらい目にあいましたよ」とカラカラ笑っている。ちなみにメントスガイザーとは、コーラの入ったペットボトルにメントスを一気に数粒入れると、急激に炭酸が気化して泡が数メートルの高さまで吹き上がる現象。それを実際にやるだけでなく、飲む人がいるとは・・・。
「今回、極太麺を使った家系ラーメン店を3店舗見つけたので一緒にいきましょう」とマーコ氏。なんだか腑に落ちないが、ネタ度の高いこの店舗を見逃すわけにはいかない! まずは1店舗目の「豚骨番長」の調査を開始した。

マーコ氏(左)とライター・千葉。これからはメガネコンビと呼ぶことにしよう

1人でも家系ラーメン店で食べるという千葉
話を伺ったのは代表取締役の花澤昭彦(はなざわあきひこ)さん。同店は京急線日ノ出町駅近くに本店を構える超濃ドロ系ラーメン店「日の出らーめん」のセカンドブランドとして、2013(平成25)年7月中旬にオープン。店名の由来は、とんこつを扱うラーメン店の中でトップを狙えるようにとの思いから名付けたそうだ。

店員が着用しているTシャツのバックにも「日の出らーめん」の文字が
同店の特徴といえば、「日の出らーめん」の血を受け継ぐかのような約5ミリの太麺を使用。オープン当初は丸山製麺を使用していたそうだが、自分たちの味を追求した結果、現在使用している菅野製麺に落ち着いたという。

この麺の太さ! 食べごたえバッチリ
そんな重量級の麺を支えるのは、この濃厚なとんこつスープ。どっしりした味わいかつ、とんこつ、しょう油、チー油のバランス感が心地よい。これは鹿児島産の上質なガラを使用し、臭みを抑えてうま味を極限まで引き出しているそうだ。

真剣なまなざしで麺上げをする花澤氏
店主いわく、菅野製麺のモチモチした食感で食べごたえのある麺を生かすために、いろいろな家系ラーメンを食べ歩いて工夫を重ね、いまのスープができあがったという。たしかに見た目だけでもボリューミーさが伝わってくる!

とんこつしょう油ラーメン(600円)
さて、いよいよ実食開始としよう。喉が鳴るのを抑えながら箸を手に取り、ふと目の前の影に気が付いて見上げると・・・

「極太ってちょっと卑猥な響きがしません?(byマーコ)」ってやかましいわ!
噂に違(たが)わぬ太麺は食べごたえ抜群! 濃厚スープもほどよく麺に絡み、箸がどんどん進んでいく。スープにレンゲをおとし、ゆっくり口に含むと濃厚な豚のエキスが口内にほとばしる。さて、それでは恒例のチェック事項だ。

スープを凝視するマーコ氏。普通のラーメンですよ?
>家系マイスター・マーコ氏
動物性のまろやかさと、ほどよい醤油感のバランス感が素晴らしい。ただ、中毒性という視点から言えば、あと少ししょう油を効かせることでとんでもない戦闘力になると分析する。
>編集部・千葉
バランスがとても良いので、飽きずに最後まで食べ続けることができる。麺も食べごたえがあり、横浜の家系ラーメンと比べてもクオリティの高い一杯でしょう。

じっくり吟味するライター・千葉
>ライター・千葉
店名だけ聞くとギットギトのとんこつスープが出てくるようなイメージがありますが、全然そんなことありませんでした! 店内もきれいだし、女性も安心して入れますよ。
既食メニュー:ラーメン(650円)
ネタ度:★★★☆☆(星3つ)
鬼のバランス感とインパクト大の極太麺!「せんだい」
お腹いっぱいになったライター・千葉は「眠いので帰ります」とのことなので、「それじゃあ、次の極太麺を取り扱う店に行ってみましょうか」とマーコ氏の後について向かったのは、相鉄線鶴ヶ峰駅からバスに揺られること15分。
バス停で降りて2分ほど歩いた住宅街の中にある「せんだい」。アクセスはお世辞にもよくないが、いつも行列ができているほどの繁盛店。はたして同店のレベルは如何に!?

「極太っていいですよね(恍惚)」・・・寒気がしてきた
現地に到着したのは17時。食事時を外しているにもかかわらず、店内は満員御礼状態。引っ切りなしに客が訪れてラーメンに舌鼓を打っており、同店の人気の高さがうかがえる。
同店を切り盛りする山内幸雄(やまうちゆきお)店長。繁盛店のためアイドルタイム(休憩時間)がないということなので、お仕事をしながらという条件で詳しく話を伺った。

強面の山内店長。テキパキ仕事をこなしていた
同店は家系ラーメン店「とんぱた亭」で修業したオーナーが独立し、2003(平成15)年に開店。店名の由来は、オーナーの出身地である九州の鹿児島県川内(せんだい)市(現・薩摩川内市)からつけたもの。

しょう油味以外にもみそ味など、計4種類の味を用意
同店の特徴といえば、断面図が長方形になっている丸山製麺の特注極太麺だが、それを支えるボディの力強いスープにも注目したい。「肩」「げんこつ」「メガネ」など計7種類のガラを使用し、臭みのもととなる脊髄や爪などをピンセットで取り除くなど、徹底した仕込みを行っている。

徹底した仕事がうま味を凝縮したスープを創り上げるのだ
また、麺ダレには地元・鹿児島産の「キビナゴ」を惜しみなく使われており、味だけでなく、オーナーの故郷を思う愛郷心がうかがえる。それでは情熱と愛情あふれるラーメンをいただいてみることにしよう。

濃厚、そして濃厚のラーメン(650円)
まずは一口スープをすすってみたところ、これがまた実にうまい。臭みを排除し、濃厚なうま味がギュッとつまっており、しょう油・チー油とのバランスも抜群である。麺の太さは「豚骨番長」と同様に約5ミリの極太麺は食べごたえもよし、スープとの絡みもばっちりだ。

濃厚スープがたっぷり絡んだ極太麺

「太いのがたまらん! レンゲが止まらん!」・・・落ち着いてください
>家系マイスター・マーコ氏
鬼のバランス感が取れたスープに、丸山製麺特注のモチモチ極太麺が合わさり、もはやレンゲと箸が止まらない状態に!! 家系全体図として見ても、間違いなくトップクラスの一杯である。
>編集部・千葉
極太麺なので食べごたえがあるということはもちろん、なにより注目したいのがこのスープ。バランス感が半端なく、思わず完飲してしまった。この一杯、素晴らしいです!
既食メニュー:ラーメン(650円)
ネタ度:★★★☆☆(星3つ)
矢口家からの刺客あらわる! 鬼の極太麺「萩原家」
最後に訪れたのは、京浜急行線弘明寺駅より徒歩2分という好立地に位置する「萩原家」。同店は、以前の記事で登場した「矢口家」で修業を積んだ店主が切り盛りしている店舗である。
外から店内を見てみると、昼時を過ぎているのにもかかわらず満員御礼状態。立地のよさもさることながら、同店も人気の高さがうかがえる。お客さんが減ってきたくらいに店内へ突撃し、企画の主旨を伝えたところ、こころよく取材OKとなった。

店の前でほけーと佇むマーコ氏。仕事をしてください
話を伺ったのは萩原正樹店長。高校時代に足げに通っていた本郷台の「矢口家本店」の味に魅せられ、高校卒業と同時に店の門を叩く。いつか自分の店を持ちたかったと語る萩原店長は、本店で5年、平塚店で11年の計16年修業を積み、2011(平成23)年11月18日に「萩原家」をオープン。
この立地にした理由は居抜き店を探していた際に、たまたまこの店を見つけたからという。

ロックバンド・ブラフマンのボーカルにちょっと似ている萩原店長
使用している麺は「一(はじめ)製麺」の極太麺を使用。あまり耳にしない製麺所の名前だが、それもそのはず。実は中華料理店でよく使われている麺なのだが、自身が作る濃厚なスープにあう麺を考慮した結果、この麺が一番しっくりきたのだという。

これが一製麺の極太麺だ!

しっかりほぐしてから麺をゆでることが美味さの秘訣
ではこの極太麺の実力はいかに!? さっそく注文してそわそわしながら待つこと約5分、しょう油の香りが心地よく、ほんわりしたとんこつの香しい香りが漂うラーメンが到着。

見た目からして濃厚! ラーメン(650円)
麺を食べる前にまずはスープからいただいてみたところ、修行元の矢口家よりも遥かに上をいく濃厚なとんこつ味が口の中に広がる。しょう油、チー油のバランス感も申し分ない。
極太麺もスープとの絡みが絶妙で、先に紹介した「せんだい」とは味のベクトルが違うものの、同店の提供しているラーメンは抜群にクオリティが高い。

これまた約5ミリの極太麺。食べごたえばっちり
それでは最後に味のチェックだ。はたしてマーコ氏の舌をうならせることはできたのだろうか?
>家系マイスター・マーコ氏
修行先以上のとんこつ感が出たボディに、チー油のコクおよびまろやかさが加わり、鬼のバランス感を発揮した一杯。欲をいえばもう少し、しょう油ダレを増やしたほうがパンチ力・中毒性が出るであろう。また、極太麺のモチモチ感はまさに箸が止まらない状態に!
>編集部・千葉
外観や内装、食器のオシャレ感から想像もつかない、とんこつのパンチ感が魅力的。食べるというより「喰らう」という言葉がしっくりくるか。至福の一杯、ごちそうさまでした。
既食メニュー:ラーメン(650円)
ネタ度:★★★☆☆(星3つ)
取材を終えて
今回は極太麺を提供する家系ラーメン店3店舗を紹介してきた。どの店舗も個性ある、クオリティの高い一杯を提供しているので、興味のある方は足を運んでみてはいかがだろう。また、今回紹介した3店舗より極太麺を扱っている店舗をご存じの方がいたら、ぜひご連絡いただきたい。
次回はまた新しい切り口で3店舗を紹介していく予定だ。はたして次回はどんな店が登場するのか。乞うご期待!!

2014年2月24日時点の家系家系図
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―次回に続く―
次回の更新日は2014年3月11日(火)を予定しています。お楽しみに!
<取材協力>
神奈川のラーメンを盛り上げよう!会
http://kanagawa-ramen.net/
マーコの辛口ラーメンチェック
http://ma-ko64.com/