「家系ラーメン全店制覇への道」5回目の今回はあの名店から独立したお店をピックアップ!キング・オブ・家系に相応しい「寿々喜家」、同店から独立した“あの店”、そして六角家の姉妹店である“あの店”を調査!

前回、市内にある介一家最後の店舗「介一家・鶴見店」と、家系ラーメンの一大勢力で、クリーミーかつ濃厚なスープがウリの“壱系”と呼ばれる「壱六家」「壱八家」の3店舗の調査を行ってきた。

ライスの食べ方のカスタマイズ発祥の地「壱六家・本店」
5回目の今回は、前回の話から一新し、あの名店から独立した「独立店」に絞ってピックアップ!
「IEK(イエケー48)総選挙」で堂々の1位を獲得した「寿々喜家(すずきや)」、「寿々喜家」からさらに独立した「甲子家(こうしや)」、そしてvol.1、2で掲載した「六角家」から独立した「金八家(きんぱちや)」の情報をお届けしようと思う。
同行してくれるのは、最近、取材前には漢方薬を飲んで体調を整えているが、ちょっぴりメタボリックな体型になってきた「神奈川のラーメンを盛り上げよう!会」の会長・マーコ氏。

「介一家」のTシャツをゲット!
今回も同様に取材対象の各店舗の歴史を紐解きながら、味の評論をお届けするとともに、訪れた店の情報価値(ウンチク話やマニアック話など)を「ネタ度」とし、☆5段階評価として採点していくことにする。
また、調査対象店舗は、横浜市内に点在する家系ラーメン店150店舗から支店を除き、本店のみを対象とした、約130店舗とする。
貫録の王者の味を守り続ける「寿々喜家」
まず最初に伺ったのは、前述にも記したとおり、「IEK48 総選挙」でユーザーランキング・評論家が選ぶランキングともに1位の栄光に輝いた、「寿々喜家」!

同店の外観
話を伺ったのは、以前にもお世話になった林知幸(ともゆき)店長。同店は相鉄線上星川駅から徒歩15分。1990(平成2)年2月2日にオーナーである鈴木誠二郎氏がオープン。
同店の由来はオーナーの鈴木氏のご実家が経営する酒屋の店名をそのまま使用したもの。
同店の特徴といえば、やはり家系ラーメン店の中でも群を抜くほどの味の良さに、とんこつスープとチー油の絶妙なバランス。開店当初からいかに味のブレを抑えて、常に一定の味を出すことを意識しているのだとか。

林店長、ご無沙汰してます!
そんなラーメン一杯にこだわりつづけているためか、メニューは「ラーメン」1種類とトッピング3点、ビールのみ。「いろいろ作るのが面倒なんですよね」と笑いながら話す林店長の裏には、「ラーメン一杯だけで勝負できる」という強い自信なのだろう。

メニューはこれだけ。なんとも男らしい

マーコ氏いわく、実はメニュー数が最も少ない家系店なのだそう
また、味もさることながら、同店の特徴のもう一つは接客の良さだ。家系ラーメン店といえばどこか店員の無骨な姿が少し垣間見えるが、同店はそんな中で異色な存在となっている。ではなぜか? それはオーナーの鈴木氏の指導のたまものなのだとか。

味だけでなく接客にも気をつけているという
ちなみに小話をひとつ。同店でラーメンを注文する際、厨房に注目してみよう。大盛りのラーメンを注文すると、どんぶりのフチにちょこんとほうれん草を置いておくのだとか。

どんぶりのフチにちょこんとほうれん草が置かれると大盛りの合図
なお、麺少な目の場合は目印にどんぶりの中に調味料を入れないのだそう。こんなちょっとしたネタも、寿々喜家の楽しみ方の一つなのではないだろうか。さて、いよいよ実食だ。

これが家系王者の味! 「ラーメン(並/650円)」と「味玉(100円)」
>家系マイスター・マーコ氏
さすがは名店中の名店と言われるだけあり、もはや文句の付けどころのない一杯! “レンゲと箸が止まらない状態”に!!

王者の味に箸が止まったマーコ氏。この後、一気にラーメンがなくなった
>編集部・千葉
ぐうの音も出ないくらいに美味い。こってり好きにはもの足りないかもしれないが、家系ラーメンの中ではピカイチ。まさに王者の味でしょう。
<今回の採点>
ネ タ 度 :☆☆☆☆☆(星5つ)
既食メニュー:ラーメン(並/650円)、味玉(100円)
酒井製麺の細麺が唯一食べられる店!? 「甲子家」
次に訪れたのは、「寿々喜家」から独立し、長津田の閑静な住宅街にある「甲子家」。場所は東急田園都市線すずかけ台駅から徒歩15分ほど。

家系ラーメン店の中では異彩を放つブルーカラーの「甲子家」
話を伺ったのは、元・コンビニエンスストアのオーナーという異例の経歴をもつ竹内孝(たかし)店長。もともとは保土ケ谷区の某所で大手コンビニエンスストア「スリーエフ」を2店舗を運営するオーナーであったが、以前からラーメン店をやってみたかったという夢があったのだとか。

「60歳を超えてもまだまだ現役!」と元気一杯の竹内店長
そこで同級生である「寿々喜家」のオーナー・鈴木誠二郎氏に相談したところ、「普通のラーメン店じゃすぐ潰れてしまうから、家系ラーメン店をやらないか」と誘われ、「寿々喜家」の暖簾をくぐることになる。
その後、「寿々喜家」での修行を終えた竹内店長は、2000(平成12)年7月にめでたく「甲子家」をオープン。店名の由来は、この店舗を譲ってくれた管理人の名前からきているのだそう。また、息子さんが当時甲子園を目指していたという願いもあり、この名前にしたという。

「上星川寿々喜家グループ」と書いてあった
ところで、「甲子家」の看板をみてお気づきだろうか? そう! 「甲子家」は家系ラーメン店の特徴の一つでもある赤い看板ではなく、青い看板なのだ! ではいったいその理由はなんだろう?
竹内店長いわく、「店を出す時、店のカラーとして海のイメージをしたんだよ。だから青にしたの」とのこと。なるほど・・・だから看板はもちろん、店内もブルーを基調としているのか。

店内も青を基調とした、どこか涼しげなイメージ
「でも、最近ちょっと赤にしようかと女房に相談していたんだよね。どう思う?」とちょっぴりおちゃめな竹内店長。筆者個人としてはラーメンが美味しければどちらでもいいと思います!

ハイ、そんな流れで出てきた熱々の「ラーメン」(650円)
しょう油の香りが強めで、見た目はちょっとチー油の層が厚いかな? さて、それでは実食! と箸を握った矢先、目の前にあるメニューになにやらキニナルキーワードが・・・

細麺!?
家系といえば中太麺というイメージが強いが、細麺もチョイスできる!? しかも「甲子家」は酒井製麺を使用していたハズだが・・・。

店の前に置いてあった酒井製麺の木箱だが・・・
竹内店長に伺ったところ、「うちは酒井製麺で特別に細麺を作ってもらってるんですよ」とのこと。まさかこんなところでそんなサプライズに出会えるとは! ちなみに細麺は女性が好んで注文するのだそう。

酒井製麺の特注細麺(左)と通常の平太麺
さてさて、意外なサプライズもあったところでいよいよ実食タイム! はたしてそのお味は如何に!?
>家系マイスター・マーコ氏
寿々喜家ファミリーの中であっさり系と言われている通り、確かにスープ濃度は低い。そのため、チー油およびしょう油味の主張が高すぎるため、バランス的にはもう少しスープ濃度がほしいところ。
>編集部・千葉
いままで食べてきた家系ラーメンと比べて異色な一杯。スープ自体の味はあっさり目なんだけど、チー油が多め。そして、しょう油味がガツン! と効いている。
<今回の採点>
ネ タ 度 :☆☆☆☆★(星4つ)
既食メニュー:ラーメン(650円)
六角家の流れを継ぐ、「金八家」
最後に訪れたのは、京浜急行線金沢文庫駅から徒歩8分、1998(平成10)年にオープンした、六角家の姉妹店である「金八家」。今回、残念ながら取材に協力いただけなかったが、マーコ氏から伺った情報や多店舗の取材で仕入れた情報をもとに、同店の歴史について触れていこう。

金八家外観
「金八家」の店主(非公開)は「六角家」で約5年ほど修業を積み、1998(平成10)年に「六角家」の姉妹店として同地にオープン。「金八家」の由来は「金沢八景」の「金」と「八」をとり、「金八家」と名付けたのだそう。
特徴としては「六角家」独特のスープの濃厚さとパンチ感で、元祖家系のガツン! としたラーメンを味わえるのだとか。ちなみに使用している麺は六角家でもしようしている酒井製麺だ。

スタンダードな「ラーメン」(650円)
>家系マイスター・マーコ氏
六角家らしい分厚い油の層そして柔らかい麺は、間違いなく六角家のDNAを引き継いでいるといえよう。ただ、現在の六角家と同様、海苔でラーメンのビジュアルを覆い隠す豪快な海苔の置き方がなくなったのがさびしい限りだ。
>編集部・千葉
最近、サッパリ味系の家系ラーメンが続いていたので、けっこうパンチが効いてますね。お腹にズシンとくる感じで、若い男性にはオススメの一杯。
<今回の採点>
ネ タ 度 :☆☆☆★★(星3つ)
既食メニュー:ラーメン(650円)
取材を終えて
今回は、家系のキング・オブ・キングに相応しい「寿々喜家」を始め、「寿々喜家」から独立した「甲子家」、そして六角家の姉妹店である「金八家」の3店舗の情報をお届けしてきた。
次週はどんな家系記事が読めるのか!? こうご期待!!
―次回に続く―
次回の更新日は10月26日(土)を予定しています。お楽しみに!
寿々喜家(すずきや)
住所/横浜市保土ケ谷区上星川2-3-1
電話番号/045-371-6180
営業時間/11:00~21:00(月~金)、11:00~20:00(土・日・祝)
定休日/水曜日
甲子家
住所/横浜市緑区霧が丘2-18-10
電話番号/045-921-7719
営業時間/11:00~16:00、18:00~21:00
定休日/水曜日
金八家
住所/横浜市金沢区寺前1-8-7
電話番号/045-781-9615
営業時間/11:00~24:00
定休日/火曜日、第3水曜日
http://www.kinpachiya.com/
<取材協力>
神奈川のラーメンを盛り上げよう!会
http://kanagawa-ramen.net/
マーコの辛口ラーメンチェック
http://ma-ko64.com/