「家系ラーメン全店制覇への道」 今回お送りするのは、クリーミーでマイルドな家系ラーメンが食べられる「九ツ家」「源泉」「大岡家」の3店舗をご紹介!!
横浜市内の「家系ラーメン」店を全店調査するという無謀とも呼べるこの企画。前回は一風変わったラーメンを扱う家系ラーメン店、「味王」「半蔵」「三國家 南本宿店」の3店舗を紹介した。

家系なのに二郎!?(写真:三國家南本宿店)
「家系ラーメンといってもひとくくりにできないんですねぇ~。感心します!」
そうつぶやくのは新人ライター・千葉こころ(以下:チバコロ)。今回から家系プロジェクト本部より、家系全店制覇の取材を手伝うように言われ、心躍るさまを隠せない様子。
だが、その横で編集部・千葉がなにやらソワソワしている・・・。なにやら何かを言いたくてたまらないようだが、話しかけてもどこか上の空。はたして今回の取材は大丈夫なのだろうか? と思った矢先、最後の最後で衝撃的な事実が発覚した!!

チバコロと編集部・千葉との間にいったい何があったのか!?
開店当初の味がクリーミー系へと大変身! 「九ツ家@六角橋」
2014年某日、携帯電話にマーコ氏から着信が――
彼いわく、「最近、ガッツリパンチの効いた家系ラーメンばかりだったので、今回はクリーミー系かつマイルドなものが食べたい」とのこと。そこで今回はテーマをそれらに絞り3店舗紹介することにする。

最近、暴君になりつつあるこの男、マーコ氏
まず最初に向かったのは、京急線白楽駅から歩いて10分ほどの場所にある「九ツ家(ここのつや)」。話を伺ったのは店長の清田秀樹(きよたひでき)さんで、聞くところによると現在3代目の店長を務めているとのこと。

店主の清田さん。若いのにしっかりしている青年だった
初代の店長が吉村家の直系店「横横家」から独立し、2008(平成20)年に同地へオープン。その後、初代店長が2年、2代目店長が3年勤め、昨年2013(平成25)年10月に清田さんが3代目店長として店を任されることになる。

クラシックな店内
直系店の味の特徴といえば、しょう油感が強いことが挙げられるが、同店もそのような味なのだろうか。しかしその答えはNo。以前は直系店の味で勝負していたそうだが、2代目店長のころからクリーミー系スープの味へとシフトし、現在に至るそうだ。

以前は丸山製麺だったが、1年前より大橋製麺を使用している
同店は神奈川大学の近くにあるということで、訪れる客は学生がメイン。そのため、腹いっぱい食べてもらえるようにとの心遣いから、ラーメンを注文した客にはライス食べ放題のサービスをおこなっている。

炊飯器から自分が好きなだけご飯を盛ることができる

「若いモノには負けん!」・・・大人げないですよ、マーコさん
では肝心のラーメンを食べてみることにしよう。はたして直系の味からクリーミー系の味にシフトしたその破壊力やいかに!?

見た目がとってもクリーミー! ラーメン(650円)
>家系マイスター・マーコ氏
一瞬、何が起こったのか? と言葉を失ってしまうくらい、以前のラーメンとは異なる一杯。商品力だけで言えばこれはこれで旨いのだが、やはり、九ツ家と言えば直系の味が食せる店だっただけに残念である。
>編集部・千葉
元・直系店からの独立店舗とは思えぬほどのクリーミーさ。ただ、インパクトが少し薄いのでしょう油感がほしいかも。あと、ご飯食べ放題はとても嬉しいところですね。
既食メニュー:ラーメン(650円)
ネタ度:★★☆☆☆(星2つ)

そんなにガッツかなくてもご飯は逃げませんよ
戸塚にクリーミー系の超新星あらわる! 「源泉」
次に訪れたのは、今年2014(平成26)年1月18日にオープンしたばかりの「源泉」。JR横須賀線戸塚駅より徒歩5分ほどの好立地にある。

「俺に触れたら棘が刺さるぜ」・・・マーコさん、自分の指に棘が刺さってますが
訪れたのは夕方5時にもかかわらず、客がひっきりなしに来店している。新しくできた店舗とはいえ、ここまで集客できるということは、味のクオリティも楽しみだ。

店の前にはお祝いの花が飾られていた
話を伺ったのは店主の中根建修(なかねたけのぶ)さん。中根さんは市内の某家系ラーメン店で約5年間修業を積んだのち、以前から自分の店を持ちたいという夢を叶えるべく独立。その後、店を探していたところ、居抜き店であるこの店を発見して契約し、そのままオープンに至ったそうだ。

店主の中根さん
同店の由来はラーメンを食べたお客さんの笑顔が、泉のように「自然に沸いてほしい」という願いから名付けたのだそう。

広々としてどこかクラシカルな店内

黒烏龍茶とルイボスティーが無料で飲めるのは嬉しい
使用している麺は長多屋製麺の中太ストレート、そしてスープは「一口目のインパクト」を意識しているそうだ。クリーミー系の味にインパクトというのはいったいどんな味なんだろうか?

もっちりした食感で、小麦の香りが強い長多屋製麺
ではさっそくいただいてみることにしよう。はたしてそのクリーミー系スープの中に、中根さんの思いは見えるのだろうか?

無骨さがなく、どこかインテリ感を感じるラーメン(650円)
まずはスープから飲んでみると、たしかに味はクリーミーなのだが、一口目にしょう油がガツンと舌の上で踊る。そしてそのあとに、ほわりとクリーミーなとんこつ味が口いっぱいに広がる。壱系のラーメンは数あれど、その中でもレベルは上位クラスのように思える。
では、マーコさん、味の感想は―――

黒烏龍茶でダイエット宣言!
なにをしているんですか・・・はい、味の評価いきますよ。
>家系マイスター・マーコ氏
オープン日に食したときよりもスープ濃度とクリーミーさが高くなっており、まさに濃厚家系の一杯である。また、濃度が上がった影響により、麺のスープとの絡みもレベルアップしたのはいうまでもない
>編集部・千葉
バランス感が素晴らしいです。しょう油感が少々強いので、中毒性がありそう。スープもしっかり完飲しちゃいました。個人的にけっこうお気に入りの店かも。
既食メニュー:ラーメン(650円)
ネタ度:★★★☆☆(星3つ)
町田商店系のクリーミースープが楽しめる! 「大岡家」
「では、最後のお店にいきましょか」
マーコ氏の後をくっついて歩いていると、家系プロジェクト本部より編集部・千葉の携帯に連絡が入る。どうやら、以前の記事で登場したチバコロが、今後の家系全店制覇の道にたずさわることになったようなので面倒を見てくれとのこと。
はい、かしこまりました――
そう電話を切ったあとの千葉の顔はどこか寂しげ。いったいなにがあったのだろうか。そして待つこと約30分後にチバコロが現地に到着した。

じゃん! メガネコンビ、ふたたび
前置きが長くなったが、最後に向かったのは緑区鴨居にある「大岡家」。JR横浜線鴨居駅から徒歩1分という、これまた好立地の同店は町田に本店を構える「町田商店」の姉妹店でもある。

同店の外観
店に企画の主旨を伝えたところ、こころよく取材OKとなった。そこで同店に関するお話を、店の代表者(諸事情により店主は不在)である幸英二(ゆきえいじ)さんに話を伺った。

忙しい中、取材に協力していただいた幸さん
同店が誕生したのは2012(平成24)年6月。以前は魚介系のつけ麺を扱っていたというこの店舗を、家系ラーメン店として業種変更したのだそう。なお店名の由来は諸事情により、残念ながらNG。

町田商店特有の店内はどこか落ち着く
使用している麺は町田商店系列ご用達の大橋製麺。スープの味は基本的に一緒だが、鴨居という土地柄、高齢者がおおいためにとんこつ臭を抑えてライトな味を心がけているそうだ。

ここでクリーミーなラーメンが作られている
同店の特徴といえば、町田商店から受け継いだ濃厚クリーミー系スープだが、チャーシューの存在も忘れてはならない。特製のチャーシューをあぶり焼きしたものは、味もさることながら、香ばしさが食欲をそそるのだ。

大岡家の名物のひとつ、チャーシュー(ラーメンに入っているもの)
では、今回最後の実食だ。マーコ氏とチバコロの評価はいったいどうなのだろう。

ラーメン(650円)

二人「クリーミー!」
>家系マイスター・マーコ氏
「オープン当時の濃厚感は一体どうしたんだ?」と思わず言及してしまいたくなるライトよりのスープに変貌しており、食べやすい反面、濃厚な家系ラーメンと比較および中毒性という観点からすると、やはり少々物足りないというのが否めない。
>編集部・千葉
たしかに食べやすい家系ラーメンといった印象。ただし、土地柄とはいえ町田商店や綱島商店と比べてインパクトは薄いかもしれない。
>チバコロ
粘度が高めの優しくてクリーミーなスープ。女性や高齢者の方にはオススメだと思います。私個人としてはもう少ししょう油が効いてもいいかな、という印象。
既食メニュー:ラーメン(650円)
ネタ度:★★☆☆☆(星2つ)
と、普段はここで終わるところだが、今回はそうはいかない。
実はここで、チバコロにとんでもない試練が待ち構えていたのだ!
未来は“こころ”の手の中
店を出たところで、編集部・千葉の口からチバコロへとんでもないことが言い渡される。
編集部・千葉:「実は僕は今回でこの企画を降りることになりました。あとはチバコロさんへ託します。あとはよろしく哀愁!」
え・・・? いきなり衝撃的なことを言われても、「お、おぅ・・・」という返答しか出てこない。
「本部には取材を手伝うってことしか聞いてないのに、丸投げってマジですか!?」
握手を求められ、頭が真っ白になるチバコロ。だが編集部・千葉はそんなこともお構いなしに、めっちゃ笑顔でチバコロにサムズアップしながら、あとは頑張れよ! となんとも清々しいご様子。

そんな笑顔でサムズアップされても困ります
そしてその後、編集部・千葉からチバコロの手へ、今まで数々の家系ラーメン店を取材してきた「家系全店制覇への道」のマル秘・取材メモが手渡された。

嬉しいのだか、腹が立つのか分からなくなってきたチバコロ
取材を終えて
家系全店制覇の未来は編集部・千葉からライター・チバコロへ託された。
だが、ここで悲しんでいる場合ではない。ここから本当の家系ラーメン全店制覇への道の第二章が始まるのだ。
実はあの店の修業元があの有名店であったり、見たことがないメニューがあったりと、まだまだマニアとしてはたまらない内容が待ち構えている。今後、マーコ氏とライター・千葉こころの珍道中ははたしてどんな結末を迎えるのだろうか!? 今後の展開に乞うご期待!!
―次回に続く―
次回の更新日は2014年4月8日(火)を予定しています。お楽しみに!
<取材協力>
神奈川のラーメンを盛り上げよう!会
http://kanagawa-ramen.net/
マーコの辛口ラーメンチェック
http://ma-ko64.com/