「家系ラーメン全店制覇への道」 新規オープン店の「拉麺ぼうず」「とらきち家」の2店舗で、マーコ氏による禁断の辛口チェックが始動!!
横浜市内の「家系ラーメン」店を全店調査するという任務を引き継ぐことになったライター・千葉(以下:チバコロ)が、マーコ氏とともに無計画に走り出し、トンデモ第2章の幕開けとなった前回。真夜中でも食べられる家系ラーメン店を探し求めて深夜の横浜を徘徊し、「我が家」「鶴一家」「たかさご家」の3店舗を紹介した。

真夜中はお腹にやさしい味わいを (写真 : たかさご家)
「お話ししたいことがあるんです・・・」
チバコロからの電話で、某所カフェに呼び出されたマーコ氏。
暖かい春の木漏れ日がふりそそぐオープンカフェで、神妙なオーラを放ちながらも本題には一切触れず、淡々と打ち合わせを進めるチバコロ。
痺れをきらしたマーコ氏が席を立とうとした時、ふいにチバコロが顔を上げ目線が絡む。
「あの・・・」
しばらくの沈黙の後、意を決したように顔を上げ、力強い目線をまっすぐにマーコ氏へと向けた。
「で、で、弟子にしてください!!!」
「お願いします!」 「・・・」
長い静寂――
「簡単に弟子入りを認めることはできないんですよ」 とマーコ氏がようやく口を開いた。
やはり、家系ラーメンが好きというだけで飛び込める世界ではないのか。あきらめかけたその時、マーコ氏から予想外の言葉が発せられた。
「あなたの行動次第で、特別に弟子入りを認めてもいいでしょう」
やったぁ―――!!!
しかし、どんな行動をとればいいのか? と急に不安になるチバコロ。
撤回しようとしたが、マーコ氏が最近オープンした家系ラーメン店があるという情報をキャッチしたとのことで、「行きますよ」と連行されることに・・・。
そこで今回は、今年に入ってオープンした新店2店舗を紹介しようと思う。
バスなら目の前に降り立つことができる

店主の秋山祐樹(あきやまゆうき)さん。店名は自身のヘアスタイルからつけたそう
秋山さんは「聘珍樓(へいちんろう)」で2年間の修行後、某中華料理店でさらに7年修行を積んだ中華のプロ。しかし今から15年前、家系ラーメンに魅了され「本牧家」の暖簾をくぐることに。その後、独自に家系ラーメンの研究を進め、2014(平成26)年2月21日、両親が経営していた中華料理店の跡地を継いで「拉麺ぼうず」をオープンさせた。
店内にあるテーブル席は掘りごたつ!
取材時も常連客のファミリーがランチを堪能していた
ジリリリリンと懐かしい音が響く黒電話もキニナル
使用している麺は大橋製麺の中太ちぢれ麺。「麺に合わせてスープを調合した」というほど、店主が大橋製麺の大ファンだそうだ。こだわりのスープはゲンコツや背ガラをふんだんに使用し、臭みが出ないように細心の注意をはらっているという。
茹で加減にもこだわりがみえる
中華料理店時代の人気メニュー「角煮丼(300円)」はミニサイズで健在。賄い飯から生まれた「麻婆豆腐らーめん(780円)」も、当店ならではの一品だ。
こんなの初めて~!
ミニ角煮丼は中華料理店時代から変わらぬ味
家系ラーメンのトッピングにも、元中華料理人ならではの感性が光る。のり、ほうれん草のほか、下味の付いた白菜と、大きな角煮がデフォルトでのっているのだ。
角煮の存在感が際立つ「とんこつらーめん(680円)」

白菜!!!
ここで今回から、辛口で有名な家系マイスター・マーコ氏による新企画が始動することに!
今までのネタ度を改め、ラーメンの味のみを対象とした5段階評価を以下のボードで表してもらい、なんと! その場で発表してもらうというドッキドキの禁断企画。

★5つを獲得できる店はあるのか!?
丹精こめて創り上げた一杯に下される、情け無き辛口評価・・・。
店主たちの反応はいかに!?
真剣な表情で★をぬり込んでいく・・・
不安そうに見守る店主
「できました」
静まり返った店内にマーコ氏の声が響く。緊張感の張り詰める店内。いよいよ、結果が発表される・・・
店主の予想は控えめに★1つ。マーコ氏の出した評価は・・・?
★2つ! 中毒性に欠けるのが伸び悩みの原因

・・・
しかも、ただ発表するだけではない。ラーメンコンサルティングとして全国で活躍しているマーコ氏が、味分析の詳細と改善点を、店主に細かくレクチャーしていくのだ。
熱心に語るマーコ氏。 店主も真剣にアドバイスを聞いていた
しょう油とチー油を増やすことで、家系ならではの中毒性が増すとのアドバイスを受け、「参考にして、よりおいしいラーメンを提供できるよう研究します!」と、思いを語ってくれた。

「リベンジマッチをさせてくださいね!」と店主。最後は笑顔で記念撮影
~マーコ&チバコロの総評~
マーコ氏:スープ濃度はほどよく出ているが、アドバイスでも述べたように、しょう油とチー油が少ないので家系特有の強烈な中毒性が皆無に等しい。別の言い方をすれば、しょう油とチー油を増やすことで一気に戦闘力は高まると分析する。
チバコロ:スープ自体のバランスはとれているが、家系としては薄く感じる。大橋製麺の特性をうまく引き出している茹で加減なだけに、スープの物足りなさが際立ってしまったのが残念。
「マーコの本気コンサルチェック」
(1) 「新規客は一発勝負」であり、特に新規客は初訪問の場合「ふつう」を選ぶ傾向があるため、もっと攻撃に出た味わいにするべし。
(2) 競合店状況を加味すれば、(特に家系ラーメン屋を謳っているわけではないので)麻婆豚骨をブラッシュアップしまくり、鶴ヶ峰エリアナンバーワンの“辛い系こだわりラーメン店”を目指すべし(蒙古タンメン中本風に)。
(3) 店内があまりも殺風景すぎて活気感が弱いため、まずは赤いカウンター暖簾をカウンターの端から端まで付けるべし。
既食メニュー:とんこつらーめん(680円)

トラトラト~ラ~♪ マーコ氏ノリノリの図
六角家とはこんなに近いが、関係は良好だそう
店長の代田将悟(しろたしょうご)さんは、某超有名家系ラーメン店で10年の修業を経て、千葉県柏市にある「王道家」へ入門。

店長の代田さん。人生の半分以上を捧げてきたほど家系一筋!
「王道家」は「吉村家」から独立した家系ラーメン店。そこの店主である清水さんから「王道家」のいろはを学び、忠実に受け継いだ技を持って2014年1月24日、満を持してオープンを迎えた。
広い店内はゆったりの15席
「王道家」と同じ「本日のサービス」も提供中
「日替わり賄い飯」の提供も同じ。 この日は「チャーシュー丼(150円)」
同店オリジナルのサービスもあり!
使用している麺はもちろん「王道家」の自家製麺。平打ちストレートで茹で上がりが早いのが特徴だ。
ほかでは味わえない「王道家」自家製麺
スープは大量の背ガラ、ゲンコツ、トリをバランスよく配合し、同店自家製しょう油を使用。オープン当初は「ドロ」と称されるほどこってり感満載のスープだったそうだが、お客の様子を見ながら調整し、今は最後まで飲み干せる濃さにしているという。
具材にも一切手を抜かず
どんぶりの温めもしっかりと行う
「王道家」の味を忠実に守りながらも、地域に合わせた同店ならではの味わいはいかほどか!?
いざ、実食!!
それでも十分なこってり感! 「ラーメン(650円)」
「王道家」自家製麺は有名店にも引けをとらない完成度!
幾分ライトになったとはいえ、十分に深みがあるスープに平打ち麺がよく絡み、また、燻製チャーシューが香ばしい味わいを放つ。
スープの様子を入念にチェック
調整された味はマーコ氏の評価にどう響くのか? ★5つを狙えるか!?

店長の予想は★3つ
果たして結果は!?
おめでとう! ★3つ半を獲得!!
予想以上の評価に笑顔がこぼれる店長。
味を変えてしまったことで本来の持ち味が生かせていないというマーコ氏からのアドバイスは、今後の方向性を見出す参考になったようだ。オープン当初の凶暴な一杯が戻る日も遠くはないかも!?
ちゃっかり特別に、どんぶりを購入して帰るマーコ氏であった・・・
~マーコ&チバコロの総評~
マーコ氏:凄まじいしょう油フックだが、オープン当初のボディ感とギトギト感が弱く、当時と比べると少々物足りなさを感じてしまう一杯。
また、激戦区という背景から個性のアップ、そして土地柄学生客がメインなので、あの狂暴な一杯に戻してほしい。
チバコロ:バランスもよく飲みやすいスープでもあり、普通に美味しい。しかし地域に合わせたとしたならば、年配者には濃すぎ、学生には薄く、どっち付かずな感じも・・・。オープン当初のドロっぽい味を是非とも食してみたかった。
「マーコの本気コンサルチェック」
(1) メインターゲットである学生需要などを考慮すると、オープン当初の良い意味で狂暴性な一杯に戻すべし。
(2) 家系はライスと一緒に食べることでスーパーサイヤ人化するため、トッピングの激安サービスよりも半ライス無料にするべし。
この背中を「師匠」と呼べる日はくるのであろうか?
賽は投げられたのである。
― 全店制覇まで残り65店舗 ―
※上記軒数は現段階で調査できた店舗数となります。開店・閉店・発見により軒数が変動する場合があります。
いま、カウントダウンが始まった・・・
―次回に続く―
次回の更新日は2014年5月6日(火)を予定しています。お楽しみに!
<取材協力>
神奈川のラーメンを盛り上げよう!会
http://kanagawa-ramen.net/
マーコの辛口ラーメンチェック
http://ma-ko64.com/